犬暮らし

犬暮らし

AATU(ダック:成犬用)をAAFCOの基準値と比較

生産国:スペイン

原材料について

80% ダック(ダック生肉 66%、脱水ダック 14%)、エンドウ、サツマイモ、リンゴ、ヒヨコマメ、サーモンオイル、ミネラル類、タピオカ、グルコサミン 178mg/kg、MSM 178mg/kg、コンドロイチン 125mg/kg、ルーサン、クランベリー、ナシ、ブルーベリー、マルベリー、オレンジ、ビルベリー、コケモモ、ニンジン、トマト、チコリ、パセリ、ペパーミント、スピルリナ、海藻、オレガノ、セージ、マジョラム、タイム、カモミール、ローズヒップ、セイヨウイラクサ、ユッカ、マリゴールド、アニス果、フェヌグリーク、シナモン、酸化防止剤(トコフェロール) 枯草菌 C-3102 株(DSM 15544)1,000,000,000CFU

原材料についての解説

主原料はダック(鴨)

ダックは良質なタンパク質を含み筋肉の組織修復に必要なアミノ酸を含んでいます。脂肪分にはオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸を含み皮膚や被毛の健康をサポートする効果が期待できます。
また、他の肉類よりもアレルギー反応を起こすことが少ないため安心して与えることができます。

また、AATU(ダック:成犬用)は乾燥肉を使用しないフレッシュミート(生肉・鮮魚)を使用しています。フレッシュミートは栄養価が損なわれにくいといった特徴があります。高価なドッグフードに使われることが多いです。

穀物類不使用(グレインフリー)

AATU(ダック:成犬用)は穀物類へのアレルギーに配慮された穀物不使用(グレインフリー)です。ただ、穀物類の食物アレルギーは牛肉、乳製品、鶏に次いで4番目に小麦となっており全体の13%と決して多くはありませんのでアレルギーがなければ過度に心配する必要はありません。
また、穀物類は消化が悪いと言われることもありますがドッグフードに含まれる穀物類は基本的には消化しやすいように加工がされているためこちらも過度に心配する必要はありません。穀物類不使用のメリットとしては炭水化物量を減らし、血糖値の急な上昇を妨げる低GIの食材で代用することで太りにくくすることにあります。また、動物性原材料の比率が上がることケースが多く吸収率が高いといった利点があります。

関節の健康維持に配慮

グルコサミン、コンドロイチンは、人間用の機能性表示食品としてサプリメントで使用されることも多い原材料です。特に近年は犬の長寿命化で関節に関する病気が増えていますので関節の健康維持に効果が期待できる原材料ですね。

下部尿路トラブルの健康維持に配慮

成犬期後半から、下部尿路結石などに患う子が多いですが、クランベリーは下部尿路結石、尿路感染症などを防ぐ効果も期待できます。
ただ、シュウ酸カルシウム結石を起因とする下部尿路結石、尿路感染症は逆に悪化させる可能性が高いため注意が必要です。

うんちの匂いを軽減

ユッカシジゲラ、ユッカ抽出物は腎臓や肝臓の解毒作用、うんちの匂いを軽減させる効果があります。

ハーブ類について解説

人間と同じく犬にも効果が期待できるハーブが使われています。
以下にAATU(ダック:成犬用)に含まれる添加物をまとめます。

カモミール 抗炎症効果は消化器系だけではなく、皮膚の健康維持にも役立つ
マリーゴールド マリーゴールドに含まれるルテインは抗酸化作用や免疫向上などに効果があるとされています。
これはロイヤルカナンの研究でも証明されています。
https://www.royalcanin.co.jp/dictionary/nutrients/%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3
ペパーミント 胃腸の調子を整える効果があるとされます。
フェヌグリーク 和名でコロハと言われているフェヌグリークはカレーなどのスパイスとして使用されています。血糖値の低下作用が期待でき、マウスを使った動物実験では糖代謝の改善と、糖尿病の予防効果に期待できるという結果が出ています。最近ではペットフードでも目にすることが増えてきました。
ユッカ 天然サポニンが含まれます。これは腸内での消化吸収を助けてくれます。抗炎症作用があり関節のトラブルにも効果があるとされています。

原材料の安全性はどうなの?

以上から原材料は安全性に問題のないドッグフードであると言えます。

成分表について

比較対象 AAFCO(アーフコ・全米飼料検査官協会)の「成犬用」基準値

栄養基準を策定しているアメリカの団体、AAFCO(アーフコ・全米飼料検査官協会)が開示している基準値が比較対象となっています。

成犬の基準値と比較
成分名基準値AATU(ダック:成・・・
カロリー基準値なし395kcal
タンパク質18.0%以上33%◎ EXCELLENT
脂質(粗脂質)5.5%以上19%◎ EXCELLENT
繊維(粗繊維)基準値なし2.8%
水分基準値なし8%
灰分基準値なし9%
炭水化物基準値なし記載なし
リン0.4~1.6記載なし
カルシウム0.5~1.8記載なし
ナトリウム0.08%以上記載なし
マグネシウム0.06%以上記載なし
オメガ3*基準値なし0.7%
オメガ6*1.1%以上3%◎ EXCELLENT
基準値のオメガ3はαリノレン酸+EPA+DHAを合わせた数値基準値のオメガ6はリノール酸の数値

成分についての解説

タンパク質について

AAFCOでは、タンパク質は子犬期(成長期)では22.5%以上、成犬期(維持期)では18%以上含むことを推奨していますが、AATU(ダック:成犬用)は33%となっています。基準値を余裕を持ってクリアしていることから体づくりには適しているといえますね。
AATU(ダック:成犬用)は、健康な筋肉・内臓・皮膚・爪、美しい被毛を維持することができるでしょう。
ただ、高タンパクなフードは尿路、腎臓などにトラブルを持つワンちゃん与えない方が良いです。また、シニア犬にも注意が必要です。シニア犬は消化能力が衰えてきますが、吸収できなかったものは排泄物として体外に排出する際に、腎臓への負担、尿路などに負担をかけます。

脂質について

次に脂質ですが子犬期(成長期)では8.5%以上、成犬期(維持期)では5.5%以上を推奨していますが、19%とかなり多く含まれることがわかります。
平均的なドッグフードの脂質は13〜15%と言われますので、一般的なドッグフードより多めと言えますが、脂質は皮膚や毛並みの健康維持には欠かせません。また、脂質の上限は定められていません。このことから愛犬の運動量が多い場合や、肥満でないのであればあまり気にする必要はないでしょう。

繊維について

繊維は基準値は設けられていません。一般的なドッグフードは2〜5%で、AATU(ダック:成犬用)には2.8%となっているので平均的な数値と言えます。

成分値の安全性はどうなの?

とても栄養価の高いドッグフードであることがわかりました。活動量の多いワンちゃんには適しているでしょう。
ただ、肥満気味なワンちゃん、腎臓、肝臓、シニア犬などの場合は注意しましょう。

執筆