私たちにとって身近な果物であるブルーベリー。
ツツジ科に属するアメリカ原産の低木性果樹で、青紫色の果実が特徴です。ブルーベリーには、美肌や健康維持に効果が期待できる成分が豊富に含まれています。
今回はそんなブルーベリーを犬に与えていいのか？また、注意点などについて詳しく紹介していきます。

犬に「ブルーベリー」を食べさせても大丈夫？

答えは、「大丈夫」です。

ブドウとは異なり、ブルーベリーはワンちゃんに有害ではありません。ブルーベリーは、ワンちゃんにとって健康的なおやつといえるでしょう。ただし、過剰に摂取すると、便秘や肥満の原因になる可能性があるので注意が必要です。

その他にも、いくつか注意点がありますので、本記事でお話しします。

「ブルーベリー」に含まれる栄養・成分とは？

「ブルーベリー」に含まれる栄養と成分について、以下で詳しく説明します。

ビタミン

「ブルーベリー」はビタミンが豊富に含まれています。βカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKなどです。

ビタミンCは、体内の免疫力を高める役割を果たしています。ビタミンEは、抗酸化作用によって細胞の酸化を防いでくれるでしょう。

ビタミンCとビタミンEを同時に摂取することで、相乗効果がうまれます。抗酸化作用がより高まることで、皮膚や粘膜、血管などの体内の健康維持に役立ちます。

ミネラル

「ブルーベリー」はミネラルが豊富に含まれています。鉄分や亜鉛、マンガン、カリウム、マグネシウムなどで、特に亜鉛とマンガンを多く含んでいます。

亜鉛は、細胞の代謝を促進することで、皮膚の健康維持に役立ちます。マンガンは、骨を強くし、さらに活性酸素の除去にも役立つ重要なミネラルです。

鉄分は、血液中のヘモグロビン生成を助け、ワンちゃんの貧血予防に役立つでしょう。

「ブルーベリー」を与えるメリット

ワンちゃんに「ブルーベリー」を与えるメリットは、以下のとおりです。

• 健康維持の効果
• 体重管理の効果に期待

健康維持の効果

「ブルーベリー」には、アントシアニンが含まれています。アントシアニンは、ポリフェノールの一種で、青紫色の天然色素です。アントシアニンの抗酸化作用によって、ワンちゃんの体内の酸化を防ぎ、健康維持に効果が期待できます。

「ブルーベリー」には、ルテインと呼ばれるカロテノイドも含まれています。ルテインとアントシアニンには、目の疲れを和らげる効果があるといわれています。

体重管理の効果に期待

「ブルーベリー」には、便秘の改善や腸内環境の向上に役立つ食物繊維が豊富に含まれています。「ブルーベリー」は皮ごと食べられる果物なので、気軽に食物繊維を摂取できるでしょう。

食物繊維は、腸の働きを助けて便秘を改善するだけでなく、糖や脂質、ナトリウムを吸着し、排出する効果があります。

「ブルーベリー」を与えるときの注意点

ワンちゃんに「ブルーベリー」を与えるときの注意点は、以下のとおりです。

• 過剰に与えない
• 窒息に注意
• 加工品は与えない
• アレルギーに注意

過剰に与えない

「ブルーベリー」は、ワンちゃんの健康によいといわれている果物ですが、過剰に与えるのは避けましょう。「ブルーベリー」には果糖やブドウ糖が多く含まれており、食べ過ぎると肥満の原因になることがあるためです。

また、食物繊維が豊富なので、過剰に摂取すると便が大きく固くなり、かえって排便が困難になる場合があります。

窒息に注意

「ブルーベリー」は、細かく切らずに与えられる果物ですが、子犬や小型犬に与える場合は、窒息に注意が必要です。

「ブルーベリー」をワンちゃんに安全に与えるため、食べやすいように切るか、潰して与えるようにしてあげてください。

加工品は与えない

「ブルーベリー」は、ジャムやヨーグルト、ケーキなどの加工品としても人気です。しかし、「ブルーベリー」の加工食品には多くの糖分が含まれています。特に、ジャムには大量の砂糖が使われているため、ワンちゃんに与えるのは避けましょう。

「ブルーベリー」の加工品を安易に与えると、肥満や健康トラブルを招く恐れがあります。

アレルギーに注意

「ブルーベリー」には、タンパク質が含まれており、ワンちゃんによってはアレルギーを引き起こす場合があります。

「ブルーベリー」を食べた後に、ワンちゃんが体を掻いたり、皮膚が赤くなったりした場合はアレルギーの可能性があるので、動物病院に相談しましょう。

与えていいのはどのくらいの量ですか？

ワンちゃんのおやつの適正量は総摂取カロリーに対して10%程度が推奨されています。
ただ、ブルーベリーには糖質が多く含まれているため、与えすぎると肥満や糖尿病、虫歯の原因になりかねません。
ブルーベリーを与える際には、以下の表を目安にするとよいでしょう。

愛犬の体重が5kg	15g程度
愛犬の体重が10kg程度	30g程度
愛犬の体重が20kg程度	45g程度

ちなみにブルーベリーひと粒の重さは、約2gです。
ワンちゃんにブルーベリーを与える際の参考にしてください。

ブルーベリーのおすすめの与え方

生の「ブルーベリー」でも、冷凍した「ブルーベリー」でも与えることができます。おやつとしてそのまま少量を与えるか、食事に振りかけて与えてください。

冷凍の「ブルーベリー」は、保存が効くため便利ですが、冷凍のままだとワンちゃんのお腹が冷えて下痢の原因になることがあります。そのため、お腹の弱いワンちゃんには、与える前に常温に戻しておくことをおすすめします。

生の「ブルーベリー」をワンちゃんに与える際は、丁寧に洗ってください。農薬や汚れが付着している可能性があるためです。

まとめ

「ブルーベリー」を適度に与えることで、ワンちゃんの食事にバリエーションを加えることができるので、活用してみてください。