冬の高級食材として人気のカニ。
年末年始やお祝いごとなど、特別な日に食卓を彩ることが多いカニですが、ワンちゃんに与えても問題はないのでしょうか。
今回は、カニをワンちゃんに与える際の注意点やポイントを詳しく紹介します。
目次
ワンちゃんに「カニ」を食べさせても大丈夫?
答えは、「大丈夫」です。
ただし、生のカニには寄生虫が含まれている場合があり、ワンちゃんの体調不良を招く恐れがあるため与えてはいけません。
その他にも、いくつか注意点がありますので、本記事でお話しします。
「カニ」に含まれる栄養・成分とは?
タンパク質
「カニ」は100gあたり15gのタンパク質を含んでいます。タンパク質は、体を構成する三大栄養素の一つであり、筋肉や皮膚など体のさまざまな部分を作る重要な材料です。
また、ホルモンと酵素の生成や、免疫機能の維持といった多くの重要な役割を果たしています。
ビタミン
「カニ」には、ビタミンB群やビタミンEが含まれています。特に、ビタミンB12は赤血球の生成や、神経の健康維持に欠かせない栄養素です。
ビタミンEは、強い抗酸化作用を持ち、体内の酸化を抑えることで老化予防や免疫力の向上に効果を期待できます。
ミネラル
「カニ」には、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄分、亜鉛、銅、マンガンなどさまざまなミネラルが豊富に含まれています。
カルシウムは骨や歯を構成する重要な栄養素であり、健康な骨の成長をサポートしています。銅は、赤血球の形成を助けるだけでなく、骨の形成や酵素の働きを支えています。
亜鉛はDNAの合成や多くの酵素の働きに欠かせない成分で、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
「カニ」を与えるメリット
ワンちゃんに「カニ」を与えるメリットは、以下のとおりです。
健康維持のための栄養源
「カニ」は、タンパク質やミネラルが豊富で、ワンちゃんにとって栄養価の高い食材です。「カニ」独特の赤い色素には、抗酸化作用のあるアスタキサンチンが含まれています。
また「カニ」にはタウリンと呼ばれるアミノ酸の一種が含まれており、ワンちゃんの健康維持や老化防止の効果を期待できます。
「カニ」を与えるときの注意点
ワンちゃんに「カニ」を与えるときの注意点は、以下のとおりです。
生の「カニ」は与えない
生の「カニ」は与えないでください。生の「カニ」には寄生虫が含まれている可能性があり、ワンちゃんの体調不良を招く恐れがあるからです。
「カニ」大量に摂取すると、チアミナーゼの影響でビタミンB1欠乏症を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。
散歩やレジャーの際には、ワンちゃんが砂浜や川で見つけた「カニ」を誤って食べないよう気をつけましょう。
「カニ」の殻やスジに注意する
ワンちゃんが「カニ」の殻を誤って食べてしまわないように注意してください。「カニ」の殻は硬く鋭利なので、ワンちゃんの口や胃腸を傷つけてしまう可能性があるためです。
「カニ」の身に含まれるスジも消化に悪いため、与える前に取り除きましょう。
「カニ」の加工品は与えない
カニカマなど、加工された「カニ」は与えないようにしましょう。カニカマは、白身魚のすり身に卵白やカニのエキスなどを混ぜて作られており、塩分や添加物が含まれているため、ワンちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、加熱済みの「カニ」は塩茹でされている場合が多いため注意しましょう。
「カニ」の味噌は与えない
「カニ」の味噌はワンちゃんに与えないでください。カニ味噌には有害な重金属であるカドミウムが含まれている可能性があるという報告があります。
人の場合、短期間の摂取では健康への悪影響は少ないと考えられていますが、体の小さなワンちゃんにとってはリスクが高まるため、カニ味噌を与えることは避けましょう。
与えていいのはどのくらいの量ですか?
「カニ」をワンちゃんに与える際は、ナトリウムやコレステロールの過剰摂取を防ぐため、少量にすることが大切です。
愛犬の体重が5kg前後 | 大さじ2程度 |
愛犬の体重が10kg前後 | 大さじ3程度 |
愛犬の体重が20kg前後 | 1/2カップ(大さじ6〜7程度) |
ただし、「カニ」によって甲殻類アレルギーが生じる可能性があります。そのためワンちゃんに初めて与える際は、少量から与えて様子を観察してあげてください。
「カニ」のおすすめの調理法
「カニ」を調理する際は、焼く、茹でる、蒸すといった調理法が適しています。ワンちゃんに「カニ」を与える際は、殻やスジをすべて取り除き、身の部分だけを与えましょう。
細かく刻んだり、すり潰したりとワンちゃんが食べやすいように工夫してあげてください。