獣医師の松本 千聖さんに回答していただきました。
松本 千聖(獣医師)さんの回答
犬の目が赤くなる原因としては主に生理的な現象と目のトラブルの2つに分けることができます。
生理的な現象とは?
生理的な現象としては動物病院を受診したり、トリミングサロンに行ったりしたときなどに緊張や興奮から一時的に感情が高ぶることで、白目部分が充血する場合を例として挙げることができます。また、私たち人間と同様に寝起きの場合も充血することもあります。
生理的な現象によって白目が充血しているときは痛みやかゆみなどの症状はないため、愛犬が特に目を気にしていなく、またしばらくしたら充血が治っていることがほとんどのため心配することはないでしょう。
しかし、まれにトリミングサロンにおいてシャンプー剤が目に入ったなどで充血してしまうこともあるため様子を見ていても一向に治らない場合は念のため動物病院を受診することをおすすめします。
目のトラブル
としては、まぶたの裏側から白目の表面を覆っている薄い膜の結膜という部分に細菌やウイルスが感染して起こる「結膜炎」や目に潤いを与える涙の量が減ってしまうなどの「乾性角結膜炎、いわゆるドライアイ」、さらには何かしらのアレルギーなどが考えられます。
充血に加えて目ヤニが出ている、涙の量が増えている、目をかく、開けにくそうにしているなどの症状が見られた場合は、様子を見るのではなくすぐに動物病院を受診する必要があります。
なお、症状が悪化してしまう危険性があるため、飼い主さんの独断のみで人間用の目薬やペット用の目薬を使用しないようにしてくださいね。