犬暮らし

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ダックスフンドは飼いやすい?特徴や賢さ、罹りやすい病気などを徹底解説

執筆

今回はドイツ原産のダックスフンドの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

目次

ダックスフンドの特徴とは?

胴長短足の可愛らしい見た目が特徴のダックスフンドですが、その見た目とは裏腹に狩猟犬として人の役に立ってきました。
17世紀ごろにドイツで品種改良が始まり、アナグマやウサギなどの地中に穴を掘って暮らす動物を狩る背の低い猟犬として誕生しました。
その胴長短足で背の低い体型は穴に狭い場所に潜るには最適です。
また、サイズは狙う獲物の巣穴のサイズに合わせて3種類に分かれています。

  • スタンダード = 胸囲35㎝以上、体重9~12㎏
  • カニンヘン = 胸囲30㎝以下、体重3.2~3.5㎏
  • ミニチュア = 胸囲30~15㎝、体重5㎏以下

一般的には小型犬とされますが、スタンダードになってくると中型犬と言ってもいい大きさですね。

現在では可愛らしい見た目から愛玩動物として世界中で広く飼われるようになりました。
日本での人気も高く一般社団法人ジャパンケネルクラブの日本における犬種別登録件数は3万頭近くで137犬種中、第3位となっており、その人気の高さがわかります。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/21072

サイズ 小型犬
サイズ基準
  • スタンダード = 胸囲35㎝以上、体重9~12㎏
  • カニンヘン = 胸囲30㎝以下、体重3.2~3.5㎏
  • ミニチュア = 胸囲30~15㎝、体重5㎏以下
体重 2〜3kg前後
毛色 ソリッドカラー・2色・ダップル・ブリンドルなど
原産地 ドイツ
寿命 12~16歳程度
知能 中程度
吠え 吠えやすい

ダックスフンドは飼いやすい?

飼いやすいです。

ダックスフンドは人懐っこい

人懐っこく甘えん坊、知らない人にも尻尾を振って擦り寄っていくこともあります。

都心でも飼いやすい

一人暮らしのマンションでも多くの場所を必要としないため飼いやすいです。
ただ、運動量には注意が必要です。

必要な運動量は小型犬の中では多い

狩猟犬として活躍していた犬種なのでミニチュアなどの体が小さいダックスフンドでもしっかりと運動を必要とする場合が多いです。
愛犬のサイズにより異なりますが散歩は1日30分を2回程度、距離にすると1回1〜2kmといったところです。

散歩の注意点

ダックスフンドは胴長短足な体型のため地面との距離が近いです。
夏場は地面からの照り返し、熱で熱中症や脱水症状のリスクがあります。
夏場は日中の散歩は必ず避ける必要があります。

また、愛犬に合わせた散歩量も必要です。
ダックスフンドは多くの運動量を必要としますが、胴長短足の体型は椎間板ヘルニアにもなりやすいといった側面を持っています。
愛犬の様子を見ながら散歩を行いましょう。

吠えやすい

狩猟犬として活躍していたこともあり吠えやすい傾向があります。
子犬の時にしっかりと時間をかけて、正いしつけを行う必要があります。

抜け毛はとても多い

一年を通して抜けますが換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)は大量に抜けます。
ダックスフンドはダブルコートと言われる太くしっかりした毛と、細く柔らかい毛の二重構造になっていて、抜け毛が多い犬種です。

ブラッシングの頻度とは?

基本的に毎日が理想です。
特に換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)はしっかりと行いましょう。

ダックスフンドが罹りやすい病気とは?

ダックスフンドが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアはダックスフンドで最も多い疾患です。
ダックスフンド以外にもバセットハウンド、シーズーなどの短足犬種によくみられます。
背骨は椎骨と言われる小さな骨で構成されています。
椎骨の中心にある穴に脊髄という脳から続く神経が通っています。
各椎骨の間、椎骨の直下にある椎間板はクッションの役割を果たしています。
椎間板ヘルニアは椎間板が変形して神経を圧迫することを指します。

初期症状とは?

初期症状では以下のような症状が見られます。

  • 歩きたがらない
  • 散歩に行きたがらない
  • 腰を丸めて歩く
進行すると?

神経麻痺が出てくるため・・・

  • ふらついて歩けない
  • 足を引き摺るように歩く
  • 粗相をしてします(排便や排尿障害)
  • 立ち上がることができなくなる
  • 半身不随

といった症状が出てきます。
治療法は軽度であれば投薬、重度であれば椎間板除去するための外科手術になります。

予防法とは?
腰に負担をかけない

椅子やソファからのジャンプ、階段の登り降りなどの腰に負担がかかる行為をさせないことです。

体重コントロール

肥満が原因になることも多いため、肥満にならないように食事内容は注意しましょう。

クッシング症候群

別名が副腎皮質機能更新症という、ホルモンの病気です。原因は甲状腺、もしくは副腎が腫瘍化することです。
症状は背中の毛や皮膚が薄くなったり、お腹が膨らんだり、尿量と飲水量が多くなります。また、ホルモンバランスが崩れることにより、免疫機能が低下し感染症にかかりやすくなったりもします。高脂血症、高血糖にもなり、肝臓に負担がかかるので、肝臓が壊れやすくなります。
治療法は投薬などの内科的処置、もしくは外科的治療を行います。

進行性網膜萎縮

失明につながる遺伝性の目の病気です。
網膜は目に映った風景を視神経から脳に伝達する役割を担っています。
進行性網膜萎縮、この網膜が萎縮していく病気です。
初期症状として暗い場所での視力低下が現れます。
夕方〜夜間の散歩で鼻でさ探るように歩いたり、ものにぶつかったり、段差につまずいたりといった異変があります。
症状が進行すると日中でも見えづらくなります。
失明まで至ると白内障を発症します。
この病気はゆっくり進行する傾向がありますが、犬によっては早く進行する場合もあります。
予防法、治療法ともにありませんが命に関わる病気ではありません。
犬は臭覚、聴覚が発達していますので段々と環境に慣らせていくことができます。
目がしっかり見える段階から部屋の環境を整え、それ以降はできるだけ配置を変えない、触る前には優しく声をかける、静かな生活を心がける、ぶつかりそうになったら声をかけるなどの配慮をすることで愛犬も安心して暮らせます。

皮膚疾患

アレルギー性のものからノミ・ダニ・細菌などさまざまな要因で起こりやすいです。
症状は皮膚に炎症が起きて痒み、脱毛などを引き起こします。

外耳炎

垂れた耳の構造上、外耳炎になりやすい犬種です。
アトピー・アレルギー・耳ダニなどの寄生虫が原因のことが多いです。
治療法は原因によって異なり、耳道内の清浄、点耳薬、アレルギー治療などです。

ダックスフンドのドッグフードの選び方とは?

以下、ダックスフンドのドッグフードの選び方をまとめました。

第一に関節維持

ダックスフンドの特徴である胴長短足の体型は脊椎や関節に負担がかかりやすいため、それをサポートするための関節ケアの原材料が含まれるドッグフードがおすすめです。

関節の炎症に効果のある成分

グルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。

体重管理できる高タンパク・低脂質・低GIなフード

肥満による関節への負担は大きいものがあります。
また、ダックスフンドは太りやすい傾向にあるので体重コントロールが必要になります。
高タンパク、低脂質、低GIなフードがおすすめです。

皮膚疾患に配慮したもの

ダックスフンドは関節の病気以外にも皮膚疾患が多く見られます。
アレルギーに由来するものは食事の見直しで改善するかもしれません。

新奇タンパク質

最近では穀物不使用のドッグフードが人気でアレルギー対策になると言われていますが、穀物類よりも肉類の方が多くアレルギーの原因になりやすいです。
それはアレルギーはタンパク質への過剰反応によるためです。
新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。
具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。
アレルギーを起こさないことで、皮膚の健康、美しい皮毛の維持につながります。

グレイン・グルテンフリー

穀物は肉や乳製品に比べてアレルギー反応の起こりにくい食材ですが、アレルギーのリスクがあるため配慮されたドッグフードを選ぶといいでしょう。

皮膚と美しい被毛を保つための成分

必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。

亜鉛

亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。

サイズは小粒がおすすめ

まずは小型犬用の小粒サイズにしましょう。
ただ、ダックスフンドのマズル(鼻)は長めなので場合によっては中粒、大粒でも上手に食べてくれます。
愛犬の様子を見ながら適切なサイズを見極めましょう。

ダックスフンドにオススメのドッグフードとは?

ダックスフンドの罹りやすい病気などを参考にドッグフードを選びました。

POCHI ザ・ドッグフード ベーシック ワイルドサーモン

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POCHI 「ワイルドサーモン」
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POCHI ザ・ドッグフードはプレミアムドッグフード専門店POCHI企画のオールライフステージ総合栄養食です。

関節ケアに緑イ貝

緑イ貝は、関節症状を持つ子向けのサプリメントによく使用されている成分で、関節への負担、炎症の多いダックスフンドには最適の原材料です。

アレルギーになりづらい

タンパク質源は魚で、ドッグフードに多く使われている原材料ではないため、犬が既に免疫を獲得している可能性が低くアレルギーの原因になりづらいです。

グレイン・グルテンフリー

グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
食物繊維はアルファルファや、えんどう豆、スイートポテトなどから補えます。

美しい被毛のためのオメガ3必須脂肪酸

サーモン油でオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
オメガ6脂肪酸はヒマワリ油で補われています。

ブラバンソンヌ

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ブラバンソンヌ 「成犬」「中型〜大型」「オーシャンフィッシュ」
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ブラバンソンヌはベルギーフランダース地方で製造されているプレミアムドッグフードです。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
運動量の多いダックスフンドには最適です。

グレイン・グルテンフリー

グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
穀物類の代用としてサツマイモを使用しています。
食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどの豊富な栄養素も摂取できます。

良質な必須脂肪酸

亜麻仁とサーモン油からとれる脂質はオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
これらは健康な皮膚の維持と美しい被毛を作り出すことに適しています。

Nutro ナチュラル チョイス エイジングケア

Nutro ナチュラル チョイス エイジングケア チキン&玄米 4kg5,752(2024.08.23/Amazon)

シニア犬用となり少しタンパク質、脂質ともに控えめですが、ダックスフンドには適した成分が含まれています。
7歳以降のシニアに入る前くらいからはおすすめです。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
運動量の多いダックスフンドには最適です。

豊富な必須脂肪酸

フィッシュオイルでオメガ3必須脂肪酸、鶏脂でオメガ6必須脂肪酸が摂取できます。

アカナ(ACANA)

アカナはカナダ発のプレミアムペットフード製造メーカーです。
肉食に近い、犬の食性に合わせて動物性原材料を多く使用した高品質なペットフードを提供しています。
多くのラインナップの中でダックスフンドにおすすめしたいのは小型犬用に作られたアダルトスモールブリードレシピとパシフィカドッグです。

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アカナ(ACANA) 「パシフィカドッグ」
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アカナ(ACANA)「アダルト・スモールブリード」
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穀物不使用でアレルゲン対策+低GI

米、トウモロコシ、小麦などの穀物類を使用しないグレインフリーになっています。
穀物類の代用でよく使われるジャガイモなども使用しておらず、代わりに豆類を使用しています。
低GIで血糖値の上昇が緩やかで、体重コントロールにも貢献してくれます。

低アレルギーな原材料:パシフィカドッグ

フードを構成する原材料は、サバ、ニシン、メバル、ヘイク、カレイなどの魚だけで70%以上を占めます。
質の高いタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが含まれます。
オメガ3必須脂肪酸が多く含まれるため皮膚の健康維持、美しい被毛を保つために最適なフードです。

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米

Nutro ナチュラル チョイス ラム&玄米 超小型犬~小型犬用 成犬用1,624(2024.08.23/Amazon)

定番のNutroのラムを主原料としてドッグフードです。

低アレルギー原材料

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米は、第一主原料にアレルゲンになりづらい、ラム肉を使用しています。
玄米やオートミールなどがバランスよく含まれていて、消化吸収の維持に配慮されています。

皮膚の健康維持に配慮

ラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。

ダックスフンドの1ヶ月の食事代は?

ダックスフンドの1ヶ月の食事代は5,400円程度が目安です。
以下の条件の場合で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg
ドッグフードのカロリー = 350kcal
犬の体重 = 4kg(標準体型)
犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは317kcal、1日に必要なドッグフードは91g(月2.7kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。

ドッグフードの評価一覧