今回はシー・ズーの特徴、飼やすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。
目次
シー・ズーの特徴とは?
絹のような長く柔らかい被毛と大きな瞳が特徴のシー・ズーは、中国が原産の犬種で起源は7世紀頃まで遡ります。
祖先はチベットのラサ・アプソと言われ、顔を小さくするために中国原産のペキニーズと交配させたことで現在のシー・ズーになったとされています。
中国では皇帝への贈り物として捧げられ、愛玩動物として愛されてきました。
日本でも見かけることの多いシー・ズーは一般社団法人ジャパンケネルクラブの日本における犬種別登録件数は8千頭近くで137犬種中、第10位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/21072
サイズ | 小型犬 |
体高 | 23〜27cm程度 |
体重 | 5〜7kg前後 |
毛色 | ホワイト、ブラックが多い |
原産地 | 中国 |
寿命 | 11~14歳程度 |
知能 | あまり賢くはない |
吠え | 吠えにくい〜普通 |
シー・ズーは飼いやすい?
サイズ感は飼いやすいです。
都心でも飼いやすいサイズ
都心でも飼いやすいサイズで、多くの場所を必要せず、大きな犬に比べると、お世話の手間はあまりかかりません。
一人暮らしのマンションなどでも飼いやすいでしょう。
吠えにくい犬種とされるが、吠えやすいとも言われることも
シー・ズーは吠えにくいとも、吠えやすいとも言われ専門家の間でも意見が分かれています。
これはシー・ズーの歴史に起因しているかもしれません。
吠えにくいとされる要因としてシー・ズーと、その祖先であるラサ・アプソ、ペキニーズも愛玩動物として飼われてきました。一般的に吠えやすい犬種の多くは番犬、猟犬として人間の社会で活躍していたことが多いです。そのため、遺伝的には吠えにくいです。
かえって吠えやすいという意見については、大型犬と比べると小型犬は吠えやすい傾向にあるのが一因かもしれません。
吠えやすい場合もシー・ズーの声は少し低い傾向があるので耳に響きにくく、チワワなどの甲高い声で吠える犬より、うるさいとは感じないかもしれません。
また、吠えやすさは子犬の時に人間の社会に慣れさせ恐怖心などをなくす、また、正しいしつけを行うことで抑えられます。
抜け毛は意外に少ない
長い絹のような被毛からは想像がつきませんが、比較的、抜け毛が少ない犬種です。
犬の被毛には以下の2種類あります。
- 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
- 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)
上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。
犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるためダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬になります。
シー・ズーはダブルコートなので被毛が抜けやすいですが、ダブルコートの犬種の中では被毛の抜けにくい犬種です。
理由は被毛の長さにあります。
被毛が長く育つ長毛種(被毛が長い)のため、毛周期(被毛が生えて、抜ける、また生えるまでの期間)が長く抜け毛が少ないです。
ただ、換毛期はそれなりに抜けます。
ブラッシングの頻度とは?
被毛は抜けづらいですが、絹のように細く長い被毛は絡まりやすいため毎日のブラッシングが必要です。
運動量は控えめ
1日2回各15〜30分程度の散歩が最適です。
距離にすると1〜2kmといったところです。
ただ、愛犬の体調に合わせて調整してください。
シー・ズーが罹りやすい病気とは?
シー・ズーが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。
呼吸器系の病気
短頭種閉塞性気道症候群
短頭種閉塞性気道症候群
短頭種(頭が短い犬種)が罹りやすい病気です。
シー・ズーは鼻がぺちゃんこの短頭種であるペキニーズを祖先に持つとされているため罹りやすい病気です。
短頭種は鼻の穴が狭かったり、口が細長い、鼻から喉にかけて距離が短いなどの構造的な問題を抱えています。
短頭種閉塞性気道症候群は若い年齢から発症しやすく、加齢による筋肉の衰えなどで弛み、気道が狭くなるため成長と共に進み、重症化しやすい病気でもあります。
症状としては・・・
- 安静時のグーグー、ブーブーなどの呼吸音
- ヒューヒューといった呼吸音
- 口を開けた速い呼吸(パンティング)
・・・などです。
これらは慢性的な症状になりやすく、呼吸がしづらいという苦しい状況が続くため生活の質が下がります。
また、呼吸困難を起こすこともあり、命に関わる病気です。
治療法は鼻の穴や気道を広げたりと、外科手術が基本になります。
関節の病気
股関節形成不全
主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
大型犬に多いとされていますが、シー・ズーでは加齢ととも発症する可能性が高くなります。
症状としては・・・
- 腰を左右に振りながら歩く
- 足の動きが不自然
- 散歩を嫌がる
- 階段などの段差を嫌がる
・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼、通称パテラと言います。
小型犬に多い病気で、膝の皿が外れてしまう(脱臼)病気です。
原因は主に遺伝によるものですが、外傷が原因になる場合もあります。
症状としては・・・
- 足を気にしている様子
- 歩き方に違和感がある
- 後ろ足が上がらない
- スキップするように歩く
といったものがあります。
また、パキッと音が鳴ったり、目視で変形している様子が見られることもあります。
この病気はグレードによって分かれています。
グレード I
手で膝を伸ばすと外れるが、手を離すと元の位置に戻る。
基本的に無症状の状態が多い。
グレード II
膝を曲げたり、伸ばしたりすると外れる、また、手で戻してあげないと元の位置に戻りません。
スキップしたり、足を気にしたりなど症状が出てきます。
グレード III
継続的に脱臼していて、手で戻すことができるが、手を離すと自然に外れる。
グレードIIIより先は歩行時に継続的に姿勢などに異常が出てきます。
グレード IV
継続的に脱臼していて、手で戻すこともできない
治療法は投薬や体重管理、外科手術になります。
目の病気
流涙症
流涙症は目に涙が多く溜まったり、過剰に涙が出てしまう症状です。
チワワは目が大きく顔より外に出ているため、目に異物が入ったり刺激されやすいです。
原因のほとんどはホコリやゴミです。また、アレルギーや目の病気などが原因になることもあります。
異物が目に入らないようにすること、適度なトリミングなどを行うなどして予防しましょう。
眼球突出
事故や犬同士の喧嘩などの衝撃が眼球に加わることで眼球が突出してしまう病気です。
腫瘍などの病気によって眼球が押し出されることが原因になることもあります。
短頭種の犬種に多く見られる病気で、シー・ズーが罹りやすい病気といえます。
事故などの衝撃が原因となり突出した場合は、早急に眼球を元に戻す必要があります。
すぐに動物病院に連れて行きましょう。
最悪の場合、視神経を損傷してしまい、失明する場合があります。
腫瘍などの病気が原因となっている場合はそれらの病気と合わせて治療が必要です。
白内障
目の表面に白い膜が張ったように眼球が白く濁る病気です。
視力の低下、最悪の場合は失明することもあります。
加齢、代謝、外傷などが要因となる場合と、遺伝的な要因となる場合がありますがシー・ズーの場合は遺伝的な要因が多く存在します。
年齢と共に発症しやすい病気ですが、遺伝的な要因の場合は若いうちから起こります。
治療法は基本的には外科手術となり、白い濁りの原因である水晶体を取り除きます。
進行性網膜萎縮
失明につながる遺伝性の目の病気です。
網膜は目に映った風景を視神経から脳に伝達する役割を担っています。
進行性網膜萎縮、この網膜が萎縮していく病気です。
初期症状として暗い場所での視力低下が現れます。
夕方〜夜間の散歩で鼻でさ探るように歩いたり、ものにぶつかったり、段差につまずいたりといった異変があります。
症状が進行すると日中でも見えづらくなります。
失明まで至ると白内障を発症します。
この病気はゆっくり進行する傾向がありますが、犬によっては早く進行する場合もあります。
予防法、治療法ともにありませんが命に関わる病気ではありません。
犬は臭覚、聴覚が発達していますので段々と環境に慣らせていくことができます。
目がしっかり見える段階から部屋の環境を整え、それ以降はできるだけ配置を変えない、触る前には優しく声をかける、静かな生活を心がける、ぶつかりそうになったら声をかけるなどの配慮をすることで愛犬も安心して暮らせます。
シー・ズーのドッグフードの選び方とは?
シー・ズーのドッグフードの選び方をまとめました。
関節の病気の予防
関節の病気の予防にグルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードおすすめです。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。
また、関節症の原因になる肥満についても考えなければなりません。
目の健康に役立つ成分
目の健康に役立つとされるポリフェノールの一種であるアントシアニンを多く含む原材料がおすすめです。
ブルーベリー、紫芋などに多く含まれます。
皮膚と被毛を健康に役立つ成分
必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。
アレルギーケアに新奇タンパク質&グレインフリー
新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。
サイズは小粒がおすすめ
シー・ズーのマズル(鼻)は短いので小粒の方が口に入れやすいです。
まずは小型犬用の小粒サイズを与えてみましょう。
愛犬の様子を見ながら最適なサイズを見極めましょう。
シー・ズーにオススメのドッグフードとは?
シー・ズーの罹りやすい病気などを参考にドッグフードを選びました。
ウィリアム ドッグフード
ウィリアム ドッグフードは日本のヒューマル マッサンペットフーズが販売するドッグフードです。
製造はオランダで行っています。
目の健康に役立つとされる5種のベリー
目の健康に役立つとされるアントシアニンなどのポリフェノールが豊富なブルーベリー、マルベリー、クランベリー、ビルベリー、カウベリーが配合されています。
グレインフリー
穀物類は不使用のため、犬にとっては消化しやすい原材料構成になります。
穀物類の代わりにじゃがいもが使用されていますが犬にとっては比較的、消化しやすい炭水化物です。
関節の健康維持にグルコサミン・コンドロイチンを配合
グルコサミン・コンドロイチンが配合されていますので、関節に悩みを持ちやすいシー・ズーに最適です。
ファーストメイト チキン ウィズ ブルーベリー 小粒
ファーストメイトは30年以上の歴史を持つカナダのドッグフードメーカーです。
世界で初めてグレインフリーのドッグフードを作ったメーカーでもあります。
豊富なラインナップの中でもシー・ズーに最適なのが「チキン ウィズ ブルーベリー」です。
目の健康にブルーベリー
目の健康に役立つとされるブルーベリーが豊富に含まれています。
ビタミンAとEもバランスよく含まれ、これらも目の健康に効果が期待できます。
グレインフリー
穀物類は不使用のため、犬にとっては消化しやすい原材料構成になります。
関節の健康維持にグルコサミン
グルコサミンが配合されていますので、関節に悩みを持ちやすいシー・ズーに最適です。
ブラバンソンヌ
ブラバンソンヌはベルギーフランダース地方で製造されているプレミアムドッグフードです。
おすすめはオーシャンフィッシュです。
アレルギーになりづらい
アレルギーに配慮しています。穀物を使用せず、炭水化物としてサツマイモを使用しています。食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどの豊富な栄養素も摂取できます。
また、主原料の魚(サーモン・タラ・カレイ)もアレルギーの原因になりづらい原材料です。
関節ケア
関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。シニア機に備えて補いたい栄養素です。
被毛のケア
亜麻仁とサーモンオイルに含まれる豊富なオメガ-3/オメガ-6脂肪酸が皮膚と被毛の健康維持助けます。
腸内環境改善
乾燥チコリ由来のオリゴ糖とイヌリンによる腸内環境を改善、またユッカ抽出物によるうんちの臭い軽減効果も期待できます。
シー・ズーの1ヶ月の食事代は?
シー・ズーの1ヶ月の食事代は6,400円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。
ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg ドッグフードのカロリー = 350kcal 犬の体重 = 5kg(標準体型) 犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み) |
1日に必要なカロリーは374kcal、1日に必要なドッグフードは107g(月3.2kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。
※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。