今回はサモエドの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。
目次
サモエドの特徴とは?
「サモエドスマイル」と呼ばれる笑顔と、雪に溶け込むような真っ白な長毛が特徴のサモエド。
シベリアのサモエド族とともに、そり犬として荷運びや家畜のトナカイを肉食動物から守る仕事をしていたため、敏捷性が高く、アジリティ(犬の障害レースのようなもの)で活躍することもあります。
体の熱を逃さないような分厚い被毛は、人と一緒に寝ることで、暖房の役割も果たしていました。
一般社団法人ジャパンケネルクラブの日本における犬種別登録件数はわずか380頭で134犬種中、第34位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042
サイズ | 中型〜大型犬 |
体高 | 50~60㎝ |
体重 | 16~30㎏ |
毛色 | ホワイト、クリーム |
原産地 | ロシア |
平均寿命 | 12~14歳程度 |
知能 | 賢い |
吠え | 吠えやすい |
サモエドは飼いやすい?
飼いやすい犬種です。
必要な散歩量はどのくらい?
重いそりを引くそり犬、トナカイを肉食動物から守る猟犬として活躍していたこともあり、とてもたくさんのスタミナがあります。
散歩の時間は2回に分けて合計120分の散歩が必要です。
また、知能が高く活発なところがあるため、ひたすら歩くだけでの散歩では満足しません。
すこし小走りを混ぜたり、花や草木などの匂いを嗅いだりできる精神的な刺激もある環境での散歩が望ましいです。
ただ、子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。
賢いですか?
賢い犬種とされています。
コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによるとサモエドは141犬種の中で44位となっています。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。
どんな性格?
飼い主に対しての愛情は深く、温厚で人懐っこいため初めての人や犬とも仲良くできることが多いです。
また、活発で遊び好きなところもあるためドッグランなどで遊ぶのが上手です。
しつけやすいですか?
とても賢いので、教えた頃はすぐに覚えるので、しつけしやすいでしょう。
ただ、集中力は短いところがあるため、おやつなどを使った褒めるしつけがおすすめです。
吠えやすい?吠えにくい?
温厚ですが吠えやすい犬種です。
サモエドは群れで暮らしていた犬種で、吠えることで仲間とコミュニケーションをとっていたとされています。
また、吠えることでトナカイを肉食動物から守っていたことも理由の一つでしょう。
その他にも散歩や運動が足りずにスタミナが有り余っている時、退屈を感じている時、留守番で寂しい時には吠える場合があります。
抜け毛は多い?少ない?
犬の被毛には以下の2種類あります。
- 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
- 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)
上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。
犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるためダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。
サモエドは極寒にも耐える分厚いアンダーコートを持つので抜け毛が多い犬種です。
抜け毛は1年を通してありますが換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)は特に抜けます。
ブラッシングの頻度は?
基本的に毎日必要です。
換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)は特にこまめに行いましょう。
寒さに強い犬種
極寒のシベリアでそり犬、猟犬として活躍していたこともありとても寒さに強いです。
一方、暑さにはとても弱い犬種です。
サモエドが罹りやすい病気とは?
サモエドが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。
角膜ジストロフィー
角膜ジストロフィーはコレステロールやカルシウムが角膜に白い濁りとして沈着する病気です。
この白い濁りは両目に発現することが多く、濁りが広がることも、変わらない場合もあります。
遺伝性のものでサモエドは好発種としていられています。
軽度の場合は無症状のこともありますが、濁りが広がってくると視界が遮られるため、目を気にするようになります。
ただ、この病気自体が直接的な失明につながることは少ないです。
治療法ですが人間の場合は角膜移植やレーザー治療があるようですが犬の場合は経過観察となり完治させるための治療を行うことは少ないでしょう。
サモエド遺伝性糸球体腎炎(SHG)
サモエド犬種が罹りやすい遺伝性の病気です。
犬の腎臓にある糸球体と言われる部位に炎症を起こす病気です。
糸球体は血液中の老廃物をろ過して体外に排出する役割があります。
糸球体腎炎により、ろ過の機能が低下すると老廃物などが体の中に溜まってしまいます。
初期症状は特に見られません、病気が進むと尿の量が減ったり、食欲不振、体重減少、嘔吐、元気消失などさまざまな症状を引き起こします。
遺伝性の病気のため、治療法はなく、血管拡張剤などの投薬、食事制限などを行い腎機能を長持ちさせるための対処療法のみになります。
進行性網膜萎縮
進行性網膜萎縮と言われる病気に罹りやすい傾向があります。
失明につながる遺伝性の目の病気です。
網膜は目に映った風景を視神経から脳に伝達する役割を担っています。
進行性網膜萎縮、この網膜が萎縮していく病気です。
初期症状として暗い場所での視力低下が現れます。
夕方〜夜間の散歩で鼻でさ探るように歩いたり、ものにぶつかったり、段差につまずいたりといった異変があります。
症状が進行すると日中でも見えづらくなります。
失明まで至ると白内障を発症します。
この病気はゆっくり進行する傾向がありますが、犬によっては早く進行する場合もあります。
予防法、治療法ともにありませんが命に関わる病気ではありません。
犬は臭覚、聴覚が発達していますので段々と環境に慣らせていくことができます。
目がしっかり見える段階から部屋の環境を整え、それ以降はできるだけ配置を変えない、触る前には優しく声をかける、静かな生活を心がける、ぶつかりそうになったら声をかけるなどの配慮をすることで愛犬も安心して暮らせます。
甲状腺機能低下症
甲状腺の機能不全により甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる病気で、大型犬によく見られる病気です。
原因は免疫機能の異常で、甲状腺の組織を破壊してしまうことによるものが主です。
症状としては・・・
- 元気がない
- 散歩の時などにすぐに疲れる
- 散歩に行きたがらない
- 食べる量は変わっていないのに太る
- 顔が腫れぼったく悲しそうな表情に見える
・・・などがあります。
治療法としては甲状腺ホルモンを投薬することになります。
何かしらの病気が原因で患っている場合を除いて生涯を通して投薬が必要になります。
股関節形成不全
主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
症状としては・・・
- 腰を左右に振りながら歩く
- 足の動きが不自然
- 散歩を嫌がる
- 階段などの段差を嫌がる
・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。
サモエドのドッグフードの選び方とは?
サモエドのドッグフードの選び方をまとめました。
筋肉質な体型を維持する食事
分厚い被毛に包まれていて分かりませんが、サモエドは筋肉量が多い犬種です。
そのため、筋力を良質な動物性タンパク質が多く含まれるドッグフードがおすすめです。
また、肥満による関節への負担を考慮して低脂質なフードがオススメです。
関節の健康維持
運動量が多くなりやすいサモエドには関節の健康維持に配慮されたフードがおすすめです。
グルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。
皮膚を強く保つ
サモエドの雪に溶け込むような真っ白な美しい被毛を維持するには皮膚の健康維持が必要です。
必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6は皮膚の水分保持を助けてくれます。
皮膚の水分保持を適切に行えるようにすることでバリア機能の効果が期待できます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。
腸内環境を整えて免疫機能の強化
免疫機能は体調を整えたり、ウイルスから体を守ったり、体の損傷を正常に戻す役割があります。
その免疫機能の多くは腸に集まっています。
そのため、腸内環境を維持することで免疫力の向上が期待できます。
乳酸菌、オリゴ糖などが含まれるドッグフードがおすすめです。
アレルギーケアに新奇タンパク質&グレインフリー
新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。
大量のドッグフードが必要なので価格も重要
大型犬のため、ドッグフードの消費量も多くなります。
大きさやドッグフードのカロリーにもよりますが、月に13kg程度のドッグフードが必要になるため、続けられる価格であるかどうかを考える必要があります。
サイズは中粒がおすすめ
まずは中型犬用の中粒サイズにしましょう。
愛犬の好みもありますので様子を見ながら最適なサイズを見極めましょう。
サモエドにオススメのドッグフードとは?
サモエドにオススメのドッグフードを選びました。
アカナ(ACANA)
プレミアムペットフードの定番、アカナです。
その中でもおすすめは、「パシフィカドッグ」「クラシック・レッドミートレシピ」です。
商品名 | おすすめ度 | 価格(1kg) | ショップ |
---|---|---|---|
アカナ(ACANA) 「パシフィカドッグ」 | 4 | 2610円 (Amazon調べ2024.08.23) | |
アカナ「クラシック・レッドミートレシピ」 | 4 | 2154円 (Amazon調べ2024.08.23) |
運動量の高いサモエドに最適な高タンパク質
良質な動物性タンパク質がパシフィカドッグは70%以上(タンパク質35%以上)、クラシック・レッドミートレシピは50%以上(タンパク質29%以上)使用されています。
サモエドの筋力維持に最適なタンパク質量です。
低アレルギー原材料
「パシフィカドッグ」は魚、「クラシック・レッドミートレシピ」はラム肉が第一主原料のドッグフードです。
いずれも低アレルゲンな原材料です。
クラシック・レッドミートレシピのメリット
「クラシック・レッドミートレシピ」に含まれるラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。
サモエドの美しい被毛を保つには最適です。
パシフィカドッグ
「パシフィカドッグ」は天然ニシン、イワシ、カレイ、シルバーヘイク、メバルなどの魚肉が使用されていてグレインフリー(穀物不使用)。
必須脂肪酸であるオメガ3が豊富なため、美しい被毛と皮膚の健康維持を役立ってくれます。
POCHI ザ・ドッグフード ベーシック ワイルドサーモン
POCHI ザ・ドッグフードはプレミアムドッグフード専門店POCHI企画のオールライフステージ総合栄養食です。
充分なタンパク質量
タンパク質は30%以上含まれていて、運動量が多くなりやすいサモエドには最適です。
関節ケアに緑イ貝
緑イ貝は、関節症状を持つ子向けのサプリメントによく使用されている成分で、運動量の多いサモエドには最適です。
グレイン・グルテンフリー
グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
食物繊維はアルファルファや、えんどう豆、スイートポテトなどから補えます。
美しい被毛のためのオメガ3必須脂肪酸
サーモン油でオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
オメガ6脂肪酸はヒマワリ油で補われています。
ブラバンソンヌ
ブラバンソンヌはベルギーフランダース地方で製造されているプレミアムドッグフードです。
関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン
関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
運動量の多いサモエドには最適です。
グレイン・グルテンフリー
グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
穀物類の代用としてサツマイモを使用しています。
食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどの豊富な栄養素も摂取できます。
良質な必須脂肪酸
亜麻仁とサーモン油からとれる脂質はオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
これらは健康な皮膚の維持と美しい被毛を作り出すことに適しています。
サモエドの1ヶ月の食事代は?
サモエドの1ヶ月の食事代は22,000円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。
ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg ドッグフードのカロリー = 350kcal 犬の体重 = 25kg(標準体型) 犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み) |
1日に必要なカロリーは1252kcal、1日に必要なドッグフードは358g(月11kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。
※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。