今回は四国犬の特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

四国犬の特徴とは？

四国犬は、日本在来のスピッツタイプ3種類のうちのひとつです。四国・高知県の山間部が原産で、運動能力が高く、猪や鹿などの狩猟を得意としています。
正式な犬種名は「四国犬」となっていますが、原産地である高知県の名をとって「高知犬」と呼ばれることもあります。

ピンと立った耳にくるんとしたしっぽが特徴的で、顔立ちは凛々しいです。その凛々しさから気が強そうな印象がありますが、飼い主に対しては従順で、甘えん坊な一面を見せることもあります。一方で、見知らぬ人には警戒心を抱きやすい性格をしています。そのため、番犬には最適です。
前述の通り、四国犬は猟犬としての歴史があるため非常にタフで、好奇心が強く、衝動的に走り回ったりすることがあります。特に、猫や小動物などを見かけると本能的に追いかけまわしてしまうことも。そのため、いつでも飼い主が主導権を握ることができるように、幼犬の頃からよくしつけておくことが大切です。

元々は「土佐犬」として知られていた四国犬。「土佐犬」という呼び名は「土佐闘犬」と混同されることがあったこと、また土佐（高知県）以外にも存在していたことから、昭和14年頃に「四国犬」として改名されました。

そんな四国犬の歴史は、古くから日本に生息していた中型犬から始まったと考えられています。おもに、マタギ（北海道から甲信越地方にかけての山間部・山岳地帯で、伝統的な方法を用いて狩猟をおこなう人々のこと）によって猟犬として飼育されていました。

産地ごとに阿波、本川、幡多の3つの系統が存在していましたが、系統を超えて交配されるようになったため、系統の区別は現在では曖昧です。現代の四国犬は、主に本川と幡多の血を引くと考えられています。

昭和12年（1937年）6月、四国犬は文部省（現在の文部科学省）によって「土佐犬」の呼び名で天然記念物に指定された四国犬は、日本での頭数はとても少なく、一般社団法人ジャパンケネルクラブの犬種別登録件数は38頭、134犬種中、第83位となっています。
参考：https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042

サイズ	中型犬
体高	46～55cm
体重	12～20kg
毛色	胡麻、赤、黒褐色
原産地	日本
平均寿命	10～12歳
知能	中程度
吠え	吠えにくい

四国犬は飼いやすい？

四国犬は知能の高い犬種で飼い主に従順ですから、犬の飼育に慣れた人なら飼いやすいでしょう。飼育の際に毅然とした態度で接し、しつけをおこなえる方に向いています。

必要な散歩量はどのくらい？

四国犬は猟犬としての歴史から非常にスタミナがあります。そのため、普段から十分に身体を動かすことが大切です。
一日2回以上の長い散歩をおこなうようにしましょう。1回約一時間を目安にするとよいでしょう。また、ドッグランなどの広く安全な場所で十分に走らせてあげるのも喜びます。
子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。

賢いですか？

猟犬や警察犬として活躍する犬種に共通するのは、その賢さです。四国犬も猟犬としての歴史がありますから、個体差はあれど賢い犬種だと言えるでしょう。

どんな性格？

勇敢で独立心の強い四国犬は、飼い主には忠実でよく懐く性格でありながら、見知らぬ人にはよそよそしくする用心深さもあります。また、賢いために状況の判断力が高く、やたらに攻撃的になったりすることはありません。

しつけやすいですか？

四国犬は賢く、飼い主に忠実なためしつけがしやすい犬種と言えます。しかしその一方で、初心者が飼うのは難しい犬種でもあります。気が強く、場合によっては攻撃的になる一面もあるからです。常に飼い主が主導権を握り、しつけていくことが大切です。

ただ、四国犬には飼い主に喜んでもらうため熱心にトレーニングに向き合う一面があります。そのため、厳しい叱責や罰を伴うしつけは四国犬を落ち込ませ、いい影響を与えません。褒めながらポジティブに学ばせるようにしましょう。

吠えやすい？吠えにくい？

四国犬は吠えにくい犬種と言われています。理由もなく吠えるようなことはありません。しかし、見知らぬ人が侵入してきたと判断すると吠えてしまうこともあります。
また、四国犬は発声方法が独特で吠え声が大きいという特徴があります。幼犬の頃から無駄吠えしないようにしつけることが大切です。

抜け毛は多い？少ない？

犬の被毛には以下の2種類あります。

• 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
• 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるため、ダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。
四国犬はダブルコートの犬種なので、抜け毛は比較的多いと言えるでしょう。

ブラッシングの頻度は？

四国犬は抜け毛の多い犬種のため、できるだけ毎日ブラッシングしてあげましょう。特に換毛期は抜け毛が増えますから、丁寧にブラッシングすることが大切です。

四国犬が罹りやすい病気とは？

四国犬は遺伝的な病気が少なく健康的な子が多いようです。ただ、関節のトラブルと日本犬に多く見られるアレルギー性皮膚炎には注意が必要でしょう。

股関節形成不全

主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼（かんこつきゅう）と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
症状としては・・・

• 腰を左右に振りながら歩く
• 足の動きが不自然
• 散歩を嫌がる
• 階段などの段差を嫌がる

・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。

皮膚炎(アレルギー性皮膚炎・犬アトピー性皮膚炎)

日本犬は皮膚炎に罹りやすい傾向がありますが四国犬も例外ではありません。
以下のような症状が主です。

• 身体を痒がる
• 皮膚が赤みを帯びる
• 毛が薄くまだらになる

アレルギーの原因となるものは、ダニ、花粉、ハウスダスト、細菌、カビなどです。
特に梅雨～夏にかけては湿気と気温が高くなるため、症状が強くなります。
治療法はステロイドなどによる痒みの軽減が主になってきます。
皮膚の状態は日頃から気にかけておくといいでしょう。

四国犬のドッグフードの選び方とは？

四国犬のドッグフードの選び方をまとめました。

関節の健康維持

四国犬は狩猟犬として活躍していたこともあり足腰も丈夫な場合が多いですが運動能力が高く活発なこともあり、関節のトラブルを抱えることもあるようです。そのため、関節の健康維持に配慮されたフードがおすすめです。
グルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。

皮膚に健康と美しい被毛の維持

必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。
これらの栄養素は皮膚の健康と美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。

腸内環境改善、整腸作用のある成分

皮膚の健康には腸内環境の改善も不可欠。
乳酸菌、オリゴ糖、イヌリンなどの原材料が含まれるものがおすすめです。

中粒がおすすめ

マズルも標準的なため中粒から始めるといいでしょう。
ただ、愛犬の好みにもよります。大型犬でも小粒を丸呑みするように食べるのが好きな子もいますので好みや体調などを見ながら適切なサイズを見極めましょう。

四国犬にオススメのドッグフードとは？

四国犬におすすめのドッグフードを選びました。

HEKAグレインフリードッグフード サーモン

低価格ながらも穀物類不使用のHEKAグレインフリードッグフード サーモンです。

高タンパク・低脂質で体重コントロールしやすい

一般的なドッグフードの脂質は14%前後が多いのですがHEKAグレインフリードッグフード サーモンは8.5%と、とても低脂質です。また、筋肉量の維持に大切なタンパク質もしっかり含まれています。炭水化物の量は開示されていませんが穀物類不使用なため、一般的なフードより炭水化物は少ないと想定されるため、筋力を維持しながら、体重のコントロールもしやすいフードと言えるでしょう。

アレルギーの原因になりにくい魚が主原料

HEKAグレインフリードッグフード サーモンは動物性タンパク質はサーモン、トラウトを主体としているため、いずれも低アレルゲンでアレルギーの原因になりにくい原材料構成です。

アカナ(ACANA)

プレミアムペットフードの定番、アカナです。
その中でもおすすめは、「パシフィカドッグ」「クラシック・レッドミートレシピ」です。

運動量の高い四国犬に最適な高タンパク質

良質な動物性タンパク質がパシフィカドッグは70%以上(タンパク質35%以上)、クラシック・レッドミートレシピは50%以上(タンパク質29%以上)使用されています。
運動能力の高い四国犬の筋力維持に最適なタンパク質量です。

低アレルギー原材料

「パシフィカドッグ」は魚、「クラシック・レッドミートレシピ」はラム肉が第一主原料のドッグフードです。
いずれも低アレルゲンな原材料です。

クラシック・レッドミートレシピのメリット

「クラシック・レッドミートレシピ」に含まれるラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。
四国犬の皮膚の健康維持、美しい被毛の維持に役立ちます。

パシフィカドッグ

「パシフィカドッグ」は天然ニシン、イワシ、カレイ、シルバーヘイク、メバルなどの魚肉が使用されていてグレインフリー(穀物不使用)。
必須脂肪酸であるオメガ3が豊富なため、美しい被毛と皮膚の健康維持を役立ってくれます。

POCHI ザ・ドッグフード ベーシック ワイルドサーモン

POCHI ザ・ドッグフードはプレミアムドッグフード専門店POCHI企画のオールライフステージ総合栄養食です。

充分なタンパク質量

タンパク質は30%以上含まれていて、運動量が多くなりやすい四国犬には最適です。

関節ケアに緑イ貝

緑イ貝は、関節症状を持つ子向けのサプリメントによく使用されている成分で、運動量の多い四国犬には最適です。

グレイン・グルテンフリー

グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
食物繊維はアルファルファや、えんどう豆、スイートポテトなどから補えます。

美しい被毛のためのオメガ3必須脂肪酸

サーモン油でオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
オメガ6脂肪酸はヒマワリ油で補われています。

ブラバンソンヌ

ブラバンソンヌはベルギーフランダース地方で製造されているプレミアムドッグフードです。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
運動量の多い四国犬には最適です。

グレイン・グルテンフリー

グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
穀物類の代用としてサツマイモを使用しています。
食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどの豊富な栄養素も摂取できます。

良質な必須脂肪酸

亜麻仁とサーモン油からとれる脂質はオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
これらは健康な皮膚の維持と美しい被毛を作り出すことに適しています。

四国犬の1ヶ月の食事代は？

四国犬の1ヶ月の食事代は14,600円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg ドッグフードのカロリー = 350kcal 犬の体重 = 15kg(標準体型) 犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは854kcal、1日に必要なドッグフードは244g(月7.3kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。