古くから親しまれてきた身近な食材のイカ。
イカは刺身や焼き物、煮物、パスタの具材など幅広い料理で活躍する万能な食材です。和洋中問わず、さまざまな料理に合わせやすく、一年を通して楽しめるのも魅力です。そんなイカは、ワンちゃんに与えてよいのでしょうか。
今回は、ワンちゃんにイカを与えるメリットや注意点などについて詳しく紹介します。
目次
犬に「イカ」を食べさせても大丈夫?
答えは、「大丈夫」です。
イカはワンちゃんに与えることができます。ただし、生のイカは細菌や寄生虫によって体調不良を招く恐れがあるため、絶対に与えてはいけません。
その他にも、いくつか注意点がありますので、本記事でお話しします。
「イカ」に含まれる栄養・成分とは?
「イカ」に含まれる栄養と成分について、以下で詳しく説明します。
タンパク質
「イカ」は、100gあたり21.9gのタンパク質を含んでいます。タンパク質は、体を構成するための欠かせない重要な栄養素です。「イカ」に含まれる豊富なタンパク質は、ワンちゃんの筋肉の維持や健康的な成長をサポートするのに役立ちます。
ビタミン
「イカ」には、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなど、多くのビタミンが含まれています。
ビタミンB群に含まれるナイアシンは、健康な皮膚や粘膜の形成をサポートする働きがあります。ビタミンEは、強力な抗酸化作用を持つため、細胞を酸化ストレスから保護し、健康維持に役立つでしょう。
ミネラル
「イカ」には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、銅、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。
「イカ」にはさまざまなミネラルがバランスよく含まれており、ワンちゃんの体の機能をサポートします。
亜鉛は、タンパク質の合成を助け、皮膚と被毛の維持に役立ちます。また、リンはカルシウムとともに骨と歯の形成を助ける重要なミネラルです。
「イカ」を与えるメリット
ワンちゃんに「イカ」を与えるメリットは、以下のとおりです。
健康維持のための栄養源
「イカ」は、良質なタンパク質やバランスの取れたビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、ワンちゃんの健康維持に役立つ食材です。
また、体の機能を正常に保つ働きが期待できるアミノ酸の一種であるタウリンも多く含まれています。
体重管理の効果
「イカ」は良質なタンパク質を含み、低カロリー、低脂肪であるため、ワンちゃんの体重管理に役立ちます。
「イカ」は噛みごたえがあるので、自然と噛む回数が増えることで、食事への満足感を得やすい食材であることも特徴です。
「イカ」を与えるときの注意点
ワンちゃんに「イカ」を与えるときの注意点は、以下のとおりです。
生の「イカ」は絶対に与えない
生の「イカ」は絶対に与えないでください。生の「イカ」には、ワンちゃんにとって有害な細菌や寄生虫が含まれている可能性があるためです。
特にアニサキスという寄生虫には注意が必要で、摂取すると激しい腹痛を伴う食中毒を起こす危険性があります。
また、生の「イカ」にはチアミナーゼという酵素が含まれており、この酵素はビタミンB1を分解する働きを持っています。そのため、生の「イカ」を食べると、ビタミンB1欠乏症を引き起こし、脳や神経に障害をもたらす可能性があるため、十分な注意が必要です。
味付された「イカ」料理は与えない
にんにくや玉ねぎなど、ワンちゃんにとって有害な野菜が含まれている「イカ」料理や、味付けされた「イカ」は、ワンちゃんに与えないようにしましょう。調味料や添加物がワンちゃんにとって負担となるからです。
「イカ」の揚げものは脂肪分が多く、ワンちゃんの健康を損なったり、肥満をまねいたりする可能性があります。
与えていいのはどのくらいの量ですか?
「イカ」は栄養豊富な食材ですが、一部のワンちゃんにはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。そのため、初めて与える際は、アレルギー反応や体調の変化がないか注意深く観察してください。「イカ」による食物アレルギーの症状には、顔や口、耳、まぶたの腫れ、目や肌のかゆみなどが挙げられます。
また、「イカ」には微量の水銀が含まれている可能性があるので、少量を与えるようにしましょう。水銀中毒の症状としては、腹痛、血圧の上昇、情緒不安定などがあり、消化器や生殖器に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
「イカ」のおすすめの調理法
ワンちゃんに「イカ」を与える際は、必ず加熱調理をすることが大切です。焼くと硬くなりやすいため、蒸したものや茹でたものを与えるとよいでしょう。
まとめ
「イカ」は良質なタンパク質に加え、ビタミンやミネラルも豊富なのでワンちゃんにとっておすすめの食材です。ただし、「イカ」は歯ごたえがあるので、ワンちゃんが食べやすいように細かくカットしたものを与えてあげてください。