ペットショップやブリーダーなどで子犬と運命の出会いをして新しく家族にお迎えすると、これから始まる子犬との生活にワクワクしますね。
「たくさん遊んであげたい」「早く家族に馴染んで欲しい」と思う方も多いのではないでしょうか。
また、ペットショップやブリーダーで「1週間はケージから出さないでください」と言われた方は、どのように対応すれば良いのか悩んでしまいますよね。
そこで、子犬をお迎えしてから1週間の生活や注意点について解説します。
目次
犬を迎えてから一週間はどう過ごさせる?
最初の1週間はとても大事な期間です。
住み慣れた場所を離れて新しい家にやってきた子犬は、初めて見る景色や知らない匂いにとても不安やストレスを感じています。昨日まで一緒に過ごしていた顔見知りの人や母犬もいません。
そのような時に、制限なく家族が入れ替わり抱っこをし、撫でたり追いかけたりすると体調を崩してしまうことがあります。家族は愛情を持って触れ合おうとするかもしれませんが、子犬はわけがわからずストレスを感じているのです。
最初の1週間はゆっくり身体を休ませ、新しい環境や家族に慣れてもらうための大事な期間だと理解し、静かに見守るようにしましょう。
子犬をお迎えの際、ペットショップなどで「1週間はケージから出さないでください」と言われるのはこうした理由からです。
お迎え初日から1週間の過ごし方
いよいよ子犬をお迎えしたら、うれしくてたくさん遊んで早く仲良くなりたいと思いますよね。実際はどのように過ごしたら良いのでしょうか。
初日から1週間の過ごし方を解説します。
ゆっくり休ませる
お迎えしたその日から、子犬はケージから出してほしくてよく鳴きます。かわいそうだからと出して好きなように遊ばせてしまうと、まだ体が小さく抵抗力の弱い子犬は体調を崩してしまいます。
特にお迎えしたばかりのこの時期は、行動範囲を制限しケージの中で過ごすよう飼い主さんが管理してあげましょう。
逆に、警戒心が強く慎重な性格の子は、不安でブルブル震えるかもしれません。無理に遊ぼうとせず、子犬のペースに任せて様子を見守ります。
この1週間は、新しい家の匂いや音、家族などに慣れるための大事な期間のため、基本的にはケージでゆっくりと休ませましょう。
家の中を探索させる
新しい環境に慣れてきたら、子犬に家の中を探索させてあげましょう。
このとき、リビングなどの歩き回れる範囲を制限し、狭い範囲から徐々に広げるようにします。
いたずらや誤飲につながるものはあらかじめ片付けておき、子犬から目を離さないよう必ず飼い主さんが見守ってください。
ケージの外に出すとたくさん遊んであげたくなりますが、子犬の体力を考えて1回10分程度など時間を決めるのがおすすめです。
ケージの外に出すのは、子犬が鳴いていない時にしましょう。
トイレトレーニング
新しい環境に慣れてきたら、トイレトレーニングを始めましょう。
子犬は寝起きや食後、遊んだ後などのタイミングで排泄することが多いです。そのため、床をクンクンしたりくるくる回ったりするタイミングでトイレに誘導します。
タイミングを逃さないよう、子犬をよく観察することが大事です。
トイレで排泄できたらたくさん褒めてあげましょう。ボーロなどのおやつをあげるのもおすすめです。
子犬のうちはベッドやリビングなどでたくさん粗相をするものですが、トイレが苦手にならないよう決して叱らず、きれいに掃除をして臭いを残さないようにしましょう。
フードの与え方
環境の変化による不安やストレスからフードを食べなくなることがあります。ペットショップやブリーダーで食べていたフードと同じものを用意できるといいです。
子犬は消化機能が未熟で消化吸収がうまくできないため、1日3〜4回に分けるのが理想です。
もし、食べ慣れたフードが不明の場合には、少量で効率よく栄養を摂取できる「子犬用」と明記されたものを選びましょう。
1週間の過ごし方の注意点
子犬を飼うことにワクワクする反面、命を育てることに不安を感じる方もいるかと思います。子犬と過ごす最初の1週間の生活で注意することを紹介します。
室温に気を付ける
子犬はまだ体温調節がうまくできず、暑さや寒さによって体調を崩すことがあります。
犬種にもよりますが室温は23〜25度、湿度は40〜60%になるように保ちましょう。
ただし、被毛の長さや体格によって暑がりや寒がりなこともあるため、子犬の様子を見て調節する方が安心です。
ブルブル震えて丸くなっていれば寒いサイン、舌を出して浅い呼吸をしていたら暑いサインです。
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へたまるため、エアコンの設定温度より子犬の生活する高さの温度を確認すると良いでしょう。
夜泣きに応じない
お迎えしたばかりの子犬は、特に夜によく鳴くことがあります。今までまわりに母犬や兄弟犬、顔見知りの友達がいた環境から、急に1匹で寝る寂しさや不安が夜泣きの原因の1つです。
慣れるまでケージを飼い主の寝室に設置して同じ空間で寝たり、心地よく眠れるよう寝床を整えたりするのは効果的です。
かまってほしくて鳴いている場合には、気持ちをぐっと堪えて放置しましょう。1度ケージから出してしまうと、鳴いて出してもらえるなら次も鳴こうと夜泣きがひどくなってしまうこともあるためです。
夜泣きや要求吠えは、日中の遊びやごはんの時間のサイクルができあがれば次第になくなり、よく寝てくれるようになります。
ただし、トイレの汚れを知らせたり、体調不良で鳴くこともあるため、下痢や嘔吐をしていないかなど様子を見てあげましょう。
かまいすぎない
よちよち歩きの可愛らしい子犬をお迎えしたら、誰もがかまいたくなりますよね。特に小さい子供のいる家庭では、時間を忘れて遊んでしまうことがあるかもしれません。
長時間の遊びは子犬の体力の限界を超えてしまい、低血糖や脱水など命にかかわる症状を起こすこともあるため注意が必要です。
必ず大人の方が見守り、子犬の体調を優先して考えてあげることが大事です。
子犬の方から寄ってきた時は興奮させないよう静かに撫でてあげ、眠っている時は起こさずそっとしてあげましょう。
遊びに誘う場合は、ごはんの前の5分程度から始めていき、子犬の様子を確認しながら少しずつ触れ合う時間を増やしていくと良いでしょう。
大勢の人を呼ばない
子犬を迎えるとうれしくて友人などに紹介したい方もいるかと思います。
しかし、子犬はまさに新しい家族や環境に慣れようと精一杯の状態です。
そのような時に、大勢の人にかわるがわる抱っこをされ撫でられれば相当なストレスですし、人が集まれば賑やかになり子犬が混乱してしまいます。
特にこの時期は穏やかに過ごすようにしましょう。
健康状態に気を付ける
お迎えした子犬は体調が変わりやすいため、食欲や元気はあるか、下痢や嘔吐をしていないかなど、こまめに様子を見てあげましょう。
また、子犬とのスキンシップを兼ねて、目や耳、皮膚など全身の状態もチェックしてください。
気になるところがあれば、早めに獣医師に相談しましょう。
まとめ
子犬はとてもデリケートで、環境の変化や疲れ、暑さや寒さが体調に関わってきます。
特に最初の1週間は、十分に休ませ環境に慣れてもらい、夜泣きや要求吠えをしないことを覚えてもらうための大事な期間です。
この期間を子犬の体調を最優先に大切に過ごしながら、これから家族になる子犬と触れ合うのはとても良いことです。
子犬も人懐っこい子から臆病な子まで性格もさまざまです。
早く慣れてもらおうと焦らず、これから10年以上もの時を一緒に過ごす愛犬とゆっくりと信頼関係を築いていきましょう。