獣医師の松本 千聖さんに回答していただきました。
松本 千聖(獣医師)さんの回答
犬の黒目が白く濁っている場合、目のどの部分が濁っているかによって考えられる原因は異なります。
目の最も外側にある透明な膜を角膜といいますが、この角膜に傷がついたり乾燥したりすることで炎症が起きると黒目が白く濁ってしまいます。また、目の中でカメラのレンズのような役割を果たしている水晶体という部位が遺伝的な要因や加齢などの影響で白濁したときも黒目が白くなり、「白内障」という疾患に該当します。
これら以外にも黒目が白く濁ってしまう病気は数多く存在するため、愛犬の目が白く見えた際はすぐに動物病院を受診するようにしましょう。なお、老化現象の1つとして水晶体の中心部分の透明度が落ちることで、光のあたり方によって黒目が白く濁って見える状態を「核硬化症」といいますが、白内障と誤って診断されるケースもまれにあることため注意が必要です。