
濃厚なコクと癖になる味わいが魅力のチーズは、料理やおやつ、お酒のおつまみとして親しまれており、子どもから大人まで幅広い世代に人気が高い食材です。
そんなチーズはワンちゃんに与えても問題ないのでしょうか。今回は、ワンちゃんにチーズを与えるメリットや注意点について詳しく紹介します。
目次
ワンちゃんに「チーズ」を食べさせても大丈夫?
チーズの種類によっては、「大丈夫」です。
ただし、チーズの与えすぎは肥満や病気につながる可能性があるため注意が必要です。
その他にも、いくつか注意点がありますので、本記事でお話しします。
「チーズ」に含まれる栄養・成分とは?
タンパク質
「チーズ」にはタンパク質が含まれています。タンパク質は、筋肉や血液、皮膚などワンちゃんの体を構成するさまざまな組織の材料になります。
また、酵素として体の働きをサポートしたり、エネルギー源として使われたりするなど、健康を維持するうえで重要な役割を果たしています。
ビタミン
「チーズ」には、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB群などのさまざまな栄養素が含まれています。
ビタミンAには、皮膚や被毛、粘膜、歯の健康をサポートする働きがあり、不足すると目や皮膚のトラブルを引き起こす恐れがあります。
また、ビタミンB2にも皮膚や被毛の健康を保つ働きがあり、タンパク質や脂質などの栄養素とともに、エネルギーを産生する役割を担っています。
ミネラル
「チーズ」には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、銅、亜鉛、マンガンなどさまざまなミネラルが含まれています。
「チーズ」は、カルシウムが豊富でリンとのバランスを保ちながら、丈夫な骨や歯をつくるのに役立ちます。また、筋肉の動きをスムーズにする働きもあります。
さらに、ナトリウムとカリウムは、体内の水分バランスや浸透圧を調整することで、健康を保つ役割を果たしています。
「チーズ」を与えるメリット
ワンちゃんに「チーズ」を与えるメリットは、以下のとおりです。
健康な体づくり
「チーズ」には牛乳の栄養素が凝縮されています。そのため、タンパク質やビタミン、ミネラル、脂肪などの栄養が豊富に含まれています。少量でも栄養が豊富で健康管理や栄養補給などの効果が期待できます。
歯や骨の健康維持
「チーズ」は、カルシウム含有量が非常に多い食品です。ワンちゃんの骨や歯の健康を支える栄養源として役立ちます。
「チーズ」を与えるときの注意点
ワンちゃんに「チーズ」を与えるときの注意点は、以下のとおりです。
「チーズ」は与えすぎない
「チーズ」は、脂質が多くカロリーが高いので与えすぎないようにしましょう。必要なカロリーをオーバーしてしまうと、肥満の原因になることがあるためです。
また、「チーズ」などの乳製品には、ワンちゃんが消化しにくい乳糖が含まれています。体質や体格によっては、少量でも消化不良を起こすことがあるため、与える量は控えめにしたほうが安心です。
「チーズ」のアレルギーに注意
「チーズ」に含まれるタンパク質(カゼイン)はアレルギー症状を発症する場合があります。
初めて与える際は、少量から与え始めて、体調に変化がないか注意深く見守ってあげてください。
「チーズ」の種類に注意
ブルーチーズやカマンベールチーズなどは、カビによるワンちゃんへの影響がはっきりしていないため、念のため避けておくのが安心です。
スーパーなどで販売されているチーズの中でも、最も多いのがプロセスチーズです。手軽に手に入りますが、プロセスチーズは塩分が高いため、ワンちゃんには与えないようにしましょう。
クリームチーズは脂肪分やカロリーが高めなので、ごく少量を与えるようにしましょう。
おつまみ用やデザート用の「チーズ」には、味付けの一環として玉ねぎやニンニク、レーズンなどが使われていることがあり、これらはワンちゃんにとって有害です。
与えていいのはどのくらいの量ですか?
「チーズ」をワンちゃんに与える際は、脂質が多くカロリーが高いので、少量にすることが大切です。
愛犬の体重が5kg前後 | 4g程度 |
愛犬の体重が10kg前後 | 10g程度 |
愛犬の体重が20kg前後 | 15g程度 |
「チーズ」のおすすめの調理法
安心してワンちゃんに与えられるのは、ワンちゃん用に市販されている専用の「チーズ」です。スティック状や角切り、粒状などバリエーションも豊富なので好みに合わせて選べるのが魅力です。
乳糖不耐症のワンちゃん向けに、ヤギの乳を原料にした「チーズ」も販売されています。
また、人用の「チーズ」では、比較的脂肪分や塩分が少ないカッテージチーズやモッツァレラチーズがおすすめです。
塩分や添加物の多いチーズは、たとえワンちゃんが欲しがっても与えないよう注意しましょう。ワンちゃんの健康を第一に考えて、安心できるチーズを選んであげてください。