いつでも手軽に手に入り、子供から大人までおいしく食べられるバナナですが、はたして愛犬に与えても問題はないのでしょうか。
今回は、ワンちゃんにバナナを食べさせても大丈夫!と題して、バナナの栄養価、与えるメリット、注意点などをご紹介します。
目次
犬に「バナナ」を食べさせても大丈夫?
答えは、「大丈夫」です。
バナナはビタミンやミネラルが豊富に含まれていて、犬にとっても健康に良い食べ物ですから、食べさせても問題ありません。
ただし、バナナの皮は消化不良や腸閉塞の原因になるので、必ず剝いてから与えるようにしてください。
犬にバナナを与える際の注意点は他にもいくつかありますので、本記事内でお話しします。
「バナナ」に含まれる栄養・成分とは?
食材名 | エネルギー | 水分 | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 | 食塩 | ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 亜鉛 | コレステロール |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
果実類/バナナ/生 | 93kcal | 75.4g | 1.1g | 0.2g | 22.5g | 0.8g | - | - | 360mg | 6mg | 32mg | 27mg | 0.2mg | - |
炭水化物
バナナには炭水化物が多く含まれています。
炭水化物は身体を動かすための大切なエネルギー源となる、欠かせない栄養素です。
炭水化物というと太りやすいイメージがあり、敬遠しがちです。
しかし、バナナに含まれる炭水化物は消化・吸収のスピードが緩やかなので太りにくく、適量を守れば愛犬にも安心して与えられます。
ビタミン
バナナにはビタミンB群やビタミンCといったビタミン類が含まれています。
ビタミンB群はエネルギー代謝に欠かせないビタミンで、摂取した糖質や脂質、タンパク質などのスムーズな代謝には欠かせません。
また、被毛や皮膚などの健康維持にも役立ちます。
ビタミンCは健やかな皮膚を保ち、がんや動脈硬化を予防し、さらに老化を防止する効果まで期待できます。
ミネラル
バナナにはマグネシウムやカリウムといったミネラルが含まれています。
マグネシウムは骨の形成の手助けをする大切な役割を担っています。また、体温や血圧を調整したり不整脈になるのを防ぐ働きもあります。
カリウムには摂取しすぎた塩分を尿とともに排出し、体内の塩分濃度を調整する働きがあります。
食物繊維
バナナに含まれる食物繊維の量は、果物の中でも9位に位置づけられるほどに豊富です。
食物繊維には水に溶けにくい不溶性食物繊維と、水に溶けやすい水溶性食物繊維の2種類があります。
バナナにはおもに不溶性食物繊維が多く含まれており、便のカサを増やして腸を刺激し、自然なお通じを促してくれます。
「バナナ」を与えるメリット
ワンちゃんにバナナを与えるメリットは、以下のとおりです。
- 便秘対策に効果的
- 効率の良いエネルギー補給源
便秘対策に効果的
前述の通り、バナナには食物繊維が豊富に含まれています。
そのため、便秘の予防や解消にとても効果的です。
ただし、バナナにおもに含まれる食物繊維は不溶性食物繊維である点に注意が必要です。
便のカサを増やす働きのある不溶性食物繊維は、大量に食べてしまうと便のカサが増えすぎてしまい、かえって便秘を引き起こしてしまう可能性があるからです。
便秘対策のためにバナナを与える際には、決して食べさせ過ぎないように気を付けましょう。
効率の良いエネルギー補給源
でんぷんや果糖、ブドウ糖やショ糖といった様々な糖質が含まれているバナナ。
糖質の種類によってそれぞれ体内での消化・吸収のスピードが異なる為、エネルギーの補給に即効性と持続性の両面を持ち合わせています。
そのため、お散歩の大好きなワンちゃんにとって、持続的で効率の良いエネルギー補給源となってくれます。
「バナナ」を与えるときの注意点
ワンちゃんにバナナを与えるときの注意点は以下の通りです。
- 食べさせすぎない
- アレルギーに気をつける
- 細かく切って与える
- 加工食品は与えない
- バナナの皮は食べさせない
アレルギーに気を付ける
ワンちゃんのなかにはバナナを食べることでアレルギー反応を起こす子もいます。
そのため、初めてバナナを与える際にはワンちゃんの様子を注意深く見守る必要があります。
具体的には、以下のような症状が出ていないか確認しましょう。
- 口周りや皮膚の痒み、赤み
- 嘔吐
- 下痢
- 食欲不振
こうした症状が一つでも見られた場合には、必ずかかりつけの動物病院を受診してください。
また、もともとブタクサ花粉にアレルギーを持っている子の場合には、バナナを食べるとアレルギー症状が出ることがあります。
念のため、バナナは与えないようにしましょう。
細かく切って与える
ワンちゃんにバナナを丸ごと与えると、丸飲みしてしまい窒息する危険性があるため、注意が必要です。
バナナを与える際には、ワンちゃんが食べやすいように細かく切ってから与えてください。
すりつぶしてピューレ状にするのもおすすめです。
加工食品は与えない
バナナジュースなどの加工食品は、糖分や脂肪分などが添加されているため、与えないようにしてください。
過度に糖分や脂肪分を摂取することは、肥満や糖尿病を招く危険性があるからです。
加工食品を与える場合には、必ず犬専用に作られたものを選びましょう。
バナナの皮は食べさせない
バナナの皮は決してワンちゃんに食べさせないように気を付けてください。
犬にとって消化しにくいものなので、誤って食べてしまうと消化不良を起こしたり腸閉塞の原因になったりするからです。
バナナの皮を剥いた後、愛犬の手が届かない場所に捨てることも徹底しましょう。
与えていいのはどのくらいの量ですか?
バナナに限らず、犬に与えるおやつは食事の総カロリーの10%以内にとどめることが大切です。
特に、バナナには炭水化物が豊富に含まれており、与えすぎると肥満や糖尿病を引き起こすこともあるため注意が必要です。
バナナを与える際には、以下の表を目安に与えてください。
愛犬の体重が5kg前後 | スライスしたバナナ1~2切れ程度 |
愛犬の体重が10kg前後 | スライスしたバナナ3切れ程度 |
愛犬の体重が20kg前後 | スライスしたバナナ5切れ程度 |
※バナナのスライスは、1切れ0.5cm以下にしましょう。
上記で判断がつかない場合は犬の体重を自分の体重に置き換えてみてください。
50kgの人間が1本食べるとすると、25kgの犬の場合はその半分ほどでしょう。
「バナナ」のおすすめの調理法
ワンちゃんにバナナを与える際には、バナナの皮を剥き、細かくカットして与えるとよいでしょう。
すり潰してピューレ状にしたものも食べやすく、消化に良い為おすすめです。
また、細かくカットしたバナナを冷凍して与えると、夏の暑い日に最適なおやつになります。
ぜひ試してみてくださいね。