獣医師の松本 千聖さんに回答していただきました。
松本 千聖(獣医師)さんの回答
子犬の成長期には前期と後期が存在し、前期は骨格組織が発達している期間であり生後2ヶ月ごろまで、以降は後期となり成長が緩やかになる一方で筋肉が発達し成犬になるまでに体重が2~5倍に増加していくといわれています。このことから、以下の犬種を例にして成犬時の想定体重を記載してみましょう。
トイプードル
成犬となったときに体重が10㎏以下の犬を「小型犬」といいますが、トイ・プードルはこの分類に該当します。
個体差はあるものの基本的に小型犬は約8~10ヶ月例までが成長期となり、その時点の体重は生まれた時の20倍程度となります。これらのことから3ヶ月の体重が1.0㎏の場合、成犬時には小さくて2.0㎏、大きくて5㎏までには育つと考えることができるでしょう。
柴犬
成犬となったときに体重が11㎏以上25㎏以下の犬を「中型犬」といい、日本犬保存会 の分類では柴犬は「小型犬」の分類に該当しますが、最近の傾向では「中型犬」と見なされることが多いようです。個体差はあるものの基本的に中型犬は約12ヶ月例までが成長期となり、その時点の体重は生まれた時の50倍程度となります。これらのことから3ヶ月の体重が2.5㎏の場合、成犬時には小さくて5.0㎏となり小型犬に、大きくて13㎏までと中型犬として育つと考えることができるでしょう。
ラブラドール・レトリバー
成犬となったときに体重が26㎏以上44㎏以下の犬を「大型犬」といいますが、ラブラドール・レトリバーはこの分類に該当します。個体差はあるものの基本的に大型犬は約15ヶ月例までが成長期となり、その時点の体重は生まれた時の70倍程度となります。これらのことから3ヶ月の体重が10㎏の場合、成犬時には小さくて26㎏、大きくて44㎏までには育つと考えることができるでしょう。
同じ犬でも犬種によって成犬になるまでのスピードや体重の増え方も異なりますが、最近は綿棒で犬の口内を軽く擦ってDNAを採取し、キットに入れて送付するだけで成犬時の体重が予測できるサービスが販売されているようです。そこではMIX犬の場合はどの犬種の血が入っているかなども教えてくれるため、気になる飼い主さんは利用してみても良いでしょう。