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犬にアロエを食べさせるのはNG!注意点を解説

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マダガスカルやアフリカを原産とする多肉植物のアロエは、古くから薬用植物として親しまれており、傷や日焼けのケア、化粧品、下剤などさまざまな用途で利用されてきました。

その優れた効能から「医者いらず」と呼ばれることもあるアロエですが、ワンちゃんにとっても安全な植物なのでしょうか。
今回は、アロエとワンちゃんの関係性について詳しく紹介します。

「アロエ」はワンちゃんに食べさせてもいい?

答えは、「いいえ」です。
アロエに含まれる成分によって、下痢や腸の炎症を引き起こす可能性があります。

本記事では、ワンちゃんにアロエを与えてはいけない理由や、誤って食べてしまった場合の対処法について詳しく説明します。

「アロエ」をワンちゃんに食べさせてはいけない理由とは?

「アロエ」をワンちゃんに与えてはいけない理由を、以下で詳しく説明します。

サポニン

「アロエ」に含まれるサポニンは、抗酸化作用があり、人が摂取すると活性酸素を除去し老化を防いだり、免疫力を高めたりする効果が期待できます。
しかし、ワンちゃんは胃腸が強くないため、摂取すると体調不良を引き起こす恐れがあります。

バルバロインとアントラキノン

「アロエ」の樹液には、バルバロインやアントラキノンという下剤作用のある成分が含まれています。人が適量を摂取すると整腸作用をもたらしますが、ワンちゃんにとっては体調不良の原因になるため、注意が必要です。

自宅で「アロエ」を育てている場合は、ワンちゃんが葉をかじらないよう気をつけましょう。

「アロエ」を食べたことによる症状とは?

ワンちゃんが「アロエ」を食べたことによる症状は、以下のとおりです。

サポニンによる中毒症状

ワンちゃんがサポニンを摂取すると、大量のよだれや嘔吐、下痢、口の痛みなどの症状が現れます。万が一目に入ると、涙が出たり、目の痛みを感じたりすることがあります。
さらに、大量に摂取すると、神経症状や呼吸困難、頻脈などの重い症状を引き起こすこともあるので注意が必要です。

バルバロインとアントラキノンによる症状

バルバロインやアントラキノンによって、下痢や嘔吐、胃腸炎などの消化器症状を引き起こす場合があります。下痢や嘔吐が続くと、脱水症状を招く恐れもあるため注意が必要です。

さらに中毒症状が悪化すると腎炎を発症し、血尿が見られることがあります。また、血液中のヘモグロビンが破壊されることによって、貧血を招く可能性もあります。

アロエ」を食べてしまった時の対処法とは?

ワンちゃんが「アロエ」を食べてしまったときの対処法を以下で紹介しますので、参考にしてください。

すぐに動物病院に相談

「アロエ」の中毒症状は、摂取した有毒成分の量やワンちゃんの体質によって、発症までの時間や症状の重さが異なります。

時間が経つと中毒成分が体内に吸収されて、症状が悪化する可能性があるので、アロエを誤って食べてしまった場合は、すぐに動物病院に相談しましょう。

受診する際は、ワンちゃんが食べた「アロエ」や、「アロエ」を含んでいる製品を持参すると診断や治療がスムーズに進みます。いつ、どのくらいの量を食べたのか、種類や食べた部位などをメモし、獣医師に伝えることが大切です。

無理に吐き出させない

もしワンちゃんの口の中に「アロエ」が残っている場合は、落ち着いて取り除いてください。すでに飲み込んでしまった場合は、自宅で無理に吐かせるのは絶対に避けましょう。

喉に詰まるリスクや、誤って気管に入る危険があるので、自己判断せずに動物病院に相談することが大切です。

アレルギー症状に注意

「アロエ」にアレルギー反応を引き起こす可能性があります。下痢や嘔吐、皮膚のかゆみ、皮膚炎などを引き起こすこともあります。

アレルギーの場合は「アロエ」に触れただけで皮膚が赤くなったり、じんましんが出たりすることがあるため、異変に気づいたらすぐに動物病院に相談しましょう。

「アロエ」が含まれる食品に注意

ヨーグルトやゼリー、ジュースなどの「アロエ」が含まれる食品はワンちゃんに与えないようにしましょう。人用の食品には砂糖や添加物が含まれている可能性があり、ワンちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

床やテーブルに落ちた食べこぼしや、食べ終わった容器をワンちゃんが舐めることもあるため、注意が必要です。

「アロエ」の美容用品に注意

アロエエキスを含んだ化粧水や乳液、シャンプーなどの美容用品を愛用している人は、ワンちゃんが舐めてしまわないよう注意が必要です。

一方で、犬用に販売されているアロエ配合のシャンプーやサプリメント、イヤークリーナー、歯磨き粉などは有害な成分が取り除かれているので、安心して使用できます。

「アロエ」はワンちゃんに与えないようにしましょう。「アロエ」を含む食品や美容用品はもちろん、自宅で「アロエ」を観葉植物として育てている場合も注意が必要です。誤って食べないように気をつけて、大切なワンちゃんの健康を守りましょう。

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