犬暮らし

犬暮らし

犬に必要な6大栄養素から選ぶドッグフード

執筆
  • 柿本みなみ(愛玩動物看護師 )

    生まれた頃から猫、犬と生活してきたこともあり、とても身近な存在でした。
    昔から動物に関わる仕事をしたいと考え、関東にて動物看護師として10年ほど働き、現在はペット宿泊施設にて健康チェックのサポートを行なっています。

  • 犬暮らしプロジェクトチーム

    当サイトの運営チームです。
    犬と共に暮らしているメンバーが実際にスポットやグッズを利用したリアルな感想や保有する資格に関連するコンテンツを作成しています。

犬だけでなく全ての生き物はさまざまな栄養素を必要とします。
犬と人間に必要な栄養素は基本的に共通しています。

脂肪
タンパク質 炭水化物
ビタミン ミネラル

この6大栄養素が犬に必須な栄養素になります。
それぞれの重要な点を解説します。

犬に必要な6大栄養素:水

犬は子犬の場合は体重の70〜80パーセント、成犬の場合は50〜80パーセントで構築されているとされています。
人間の水分率と同じような比率です。
水の役割は栄養素の輸送、体温調整、食べ物の消化、老廃物の処理などを担っています。
犬に必要な1日の水分量は1kgあたり50ml程度が必要とされており、20kgの犬だと1L程度の水分の摂取が必要となります。
ただ、気温の高い夏は体温を下げるためにパンティング(口を大きく開き、浅く速く呼吸をすること)をすることで通常より多くの水分が消費されるので注意が必要です。

犬に必要な6大栄養素:脂肪

脂肪は内臓の保護、体温調整、神経の維持、皮膚や被毛の健康をサポートします。
脂肪が欠乏することにより、皮膚の乾燥などのトラブルや被毛の艶がなくなったりします。
また、犬は自身の体では生成できない、必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸やオメガ6系脂肪酸のリノール酸やリノレン酸を食べ物から摂取することで健康維持をサポートできます。
ドッグフードの原材料だとオメガ3系脂肪酸は青魚、えごま、亜麻仁などに含まれ、オメガ6系脂肪酸は鶏脂をはじめ、陸上動物の肉や植物由来のオイル(コーン油)などに含まれます。

フードに対しての脂質の割合は12~18%程度が好ましいと言われていますが獣医師によっては10%以下を推奨することもあります。そのため、選び方の基準としては愛犬の活動量が多い場合は少し多めに、活動量が少なければ少なめにする、また、肥満気味であれば10%前後のものを選ぶといいでしょう。

犬に必要な6大栄養素:タンパク質

タンパク質は皮膚、爪、筋肉や骨などを維持するために必要な栄養素です。
主なタンパク質の原材料としては魚、肉(鶏肉、牛肉、ラム)、コーングルテンミール、大豆などがあります。
ペットフードの安全性基準を設定するアメリカのAAFCO全米飼料検査官協会はフードに対してのタンパク質の割合は子犬の時は22.5%、成犬の時は18%以上が必要としています。
ただ、実際のところはプレミアムペットフードと言われる効果なドッグフードでは30%以上のものも多く存在します。
犬は肉食になるのでタンパク質の分解が得意です。
また、動物性タンパク質の場合は過剰でなければそのほとんどを体に吸収することができます。
(植物性タンパク質は吸収率が75%と低下してしまう)
高タンパクなフードのメリットは臓器の強化や筋肉の維持、皮膚、被毛の健康維持などたくさんのメリットがあります。

ただ、高タンパク質のドッグフードには注意点もあります。
高タンパク質のドッグフードは腎臓、肝臓・泌尿器に問題を抱えている犬には与えてはいけません。
これは高タンパクなドッグフードにはリンが豊富に含まれているため、腎臓が機能が低下している犬はリンの排出ができないためです。
また、肝臓については機能が低下している場合はタンパク質をうまく分解できないためです。
愛犬の体調に合わせて慎重に選びましょう。

犬に必要な6大栄養素:炭水化物

炭水化物は体を動かすためのエネルギー源になりますが犬の食事にタンパク質自体は必須ではないとされています。
これは犬の祖先であるオオカミが肉食であったことに由来します。
ただ、犬は炭水化物を構築するビタミン、ミネラル、植物ベースの栄養を消化して吸収することで栄養素を補っているので摂取は必要です。
主な原料としては穀類(米、小麦、とうもろこし)、野菜、イモ類、豆類などです。

ただ、穀物類の多い食事には注意しなければいけません。
人間と比べて犬は炭水化物の消化に時間がかかります。
ドッグフードに含まれる穀物類は消化がしやすいように加工されていますが、手作りで与えるときは生で与えず柔らかく茹でてあげるといいでしょう。
グレインフリーと言われる穀物類不使用のドッグフードを高く評価するようなことが多いですが多少は取り入れたい原料です。また、注意が必要なのは穀物類は多少は取り入れたいものであり、大量に取り入れるべきものではありません。
安価なドッグフードには穀物類がふんだんに使われています。
これは、ドッグフードのかさ増し、コストダウンのために使用されます。
穀物類が多く使用されると、肉類などの比率が下がります。
肉類はアミノ酸スコアが高く体の中で効率的に使用されるため老廃物になりにくい食材です。
また、穀物類が主体のフードは炭水化物の比率が大きくなってしまうため、肥満につながりやすくなります。
そのため、ドッグフードを選ぶ際は第一主原料に肉類が来ているものがおすすです。
以下に穀物の原材料でよく使用されるものをまとめます。

とうもろこし
コーン、コーンミール、コーンフラワー、コーン油、コーングルテンフィード、ホミニーフィード、コーンジャーム、コーンスターチ
小麦
小麦、小麦グルテン、小麦ミール、小麦胚芽

犬に必要な6大栄養素:ビタミン

視覚や神経、細胞の構築などさまざまな機能を働かせるために、犬の生命活動には必要な栄養素です。

ビタミンA 視覚の維持、被毛や皮膚の粘膜の維持、免疫力・抵抗力を強める役割
ビタミンD カルシウムの吸収促進、リンの吸収促進、健康な骨の維持
ビタミンE 強い抗酸化作用を持ち、体内脂質の酸化を防ぐ、細胞膜の構造維持
ビタミンK 血液凝固、骨の石灰化調節
ビタミンB群 代謝を助け、皮膚、目、粘膜、肝臓などの健康維持
ビタミンC 抵抗力を強める役割、コラーゲンの生成、老化防止

犬に必要な6大栄養素:ミネラル

ミネラルは代謝機能の維持をするために必要なもので、犬自身の体では生成できないため食事から摂取する必要があります。
ビタミン同様に生命維持に必要不可欠なものですが、過剰摂取すると不具合が出てきますのでバランスを保ちながら摂取しましょう。

また、多量な摂取が必要とされるミネラルを「マクロ(多量)ミネラル」、微量の摂取が必要なミネラルを「ミクロ(微量)ミネラル」と言います。

ミネラルの種類

マクロ(多量)ミネラル カルシウム(Ca)、リン(P)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)
ミクロ(微量)ミネラル 鉄(Fe)、イオウ(S)、亜鉛 (Zn)、銅(Cu)、クロム (Cr)、ニッケル(Ni)、ケイ素(Si)、ヨウ素(I)、コバルト(Co)、セレン(Se)、マンガン (Mn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、バナジウム(V)、ヒ素(As)、フッ素(F)、鉛(Pb)

原材料一覧

カルシウム(Ca) 牛乳、ヨーグルト、骨、チンゲンサイ、ブロッコリー、カリフラワーなど
リン(P) 鶏肉、子羊肉、魚肉、牛肉、豚肉など
カリウム(K)、ナトリウム(Na) 果物、野菜、牛乳、穀物など
マグネシウム(Mg)、亜鉛 (Zn) ほうれん草、ブロッコリー、インゲン、豆、穀物、魚介類など
イオウ(S) 肉、魚、鶏肉、卵、豆類、牛乳など
セレン(Se) 魚介類、肉、全粒穀物、玄米、野菜など
鉄(Fe)、クロム (Cr) 赤身の肉
ヨウ素(I) 魚介類、乳製品など
銅(Cu) 魚介類、ナッツ、全粒穀物、種子、豆類など
マンガン (Mn) ナッツ、全粒穀物、葉物野菜など
コバルト(Co) 肝臓、腎臓、果物、野菜。

まとめ

以上、犬に必要な6大栄養素についてでした。
犬に必要な栄養素を把握しておくことは飼い主として大切なことです。
犬は喋ることが出来ないので体の異常に気づくのが遅れたりすることもあります。
そのため、日々の食事から体づくりができるようにしておきましょう。
また、必要な栄養素の種類・質・量は体の状態やライフステージによって異なりますので日頃から愛犬とコミュニケーションをとりながら適切なバランスを見極めましょう。

ドッグフードの評価一覧