犬暮らし

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【獣医師監修】愛犬の初めての散歩デビュー、マナー、必需品や注意点、歩かない時の対策を解説

執筆
  • 西田 澄子 ( 獣医師 / ドッグ・ライフ・アドバイザー / 日本ペット栄養学会所属 )

    獣医学科を卒業後、獣医師として動物病院にて勤務。その後、獣医師専門の書籍・雑誌出版社で勤務。現在は、動物病院で獣医師として勤務する傍ら、犬・猫・小動物ライターとして活動を行う。

  • 犬暮らしプロジェクトチーム

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子犬を迎えたら、早く一緒に散歩を楽しみたいですよね。
3回目の混合ワクチン接種から2~3週間経ったら、いよいよお散歩デビューです。
早く子犬と一緒に散歩を楽しみたいですよね。
ただ、散歩に連れ出しても歩いてくれなかったりと、意外と簡単ではありません。
そこで今回は、子犬に散歩が必要か、散歩デビュー前にすることや、準備するもの、散歩時のマナーや注意点、歩かない時の対策を解説していきます。

子犬にとっての散歩の重要性

「小型犬に散歩は必要ない」といった噂を耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、犬とって散歩は運動だけでなく、飼い主さんの信頼関係を深める手段の一つなのです。
また、それ以外にも子犬にとって散歩が必要な理由がいくつかあります。

運動不足を解消できる

小型犬で犬種によっては室内の運動で、運動量をまかなえる場合もありますが、筋肉をつけるためにも、やはり散歩は欠かせません。
毎日散歩をしてあげることが理想です。

骨や関節、皮膚の健康維持になる

散歩は、適度に日光を浴びる機会にもなります。
日光を浴びると、成長ホルモンや自律神経を調整するセロトニンなどのホルモン分泌が促進されるのです。
さらに、日光に当たることにより体で合成されるビタミンDは、カルシウムの吸収に関与しており、骨や関節、皮膚などの健康維持にも繋がります。

気分転換やストレス解消になる

人間同様、犬も外の空気を吸ったり、色々な匂いを嗅いだり、景色を見たりしながら散歩をすると、気分転換やストレス解消になります。
ストレスは無駄吠えや噛む、物を壊すなどの問題行動に繋がるため、散歩でストレスを発散してあげましょう。

社会性を身につけられる

子犬にとって散歩は運動だけでなく、さまざまな人や動物、物と接することで、他の人や犬とコミュニケーションを上手く取ることができるようになる「社会性」を身につける勉強の場です。
さらに、車や工事の音、草や他の犬の匂いなど、散歩中にさまざまな刺激を受けることにより、外の世界に徐々に慣れていきます。
このように、子犬の時期に散歩を通して、さまざまなものに触れたり、経験したりすることは、社会性を育むために重要です。

子犬との散歩に必要な持ち物

いつから散歩を始めるか計画し、散歩に必要なものを前もって準備しておきましょう。
ここでは、子犬との散歩に必要な持ち物をご紹介しますので、参考にしてください。

首輪・ハーネス(胴輪)

子犬の初めての首輪やハーネスは、ペットショップなどで店員さんに相談しながら、散歩中に体から抜けないよう、子犬の体にピッタリ合う物を選びましょう。
特に、首輪抜けの得意な子や、パニックを起こしやすい子では、散歩に慣れるまでの間は首輪とハーネスどちらも装着し、それぞれにリードをつけるダブルリードがおすすめです。

迷子札

普段おとなしい子でも、車のクラクションなどの大きな音や、他の犬に吠えられてパニックで急に走りだしてしまい、迷子になることも少なくありません。
そのため、保護した人がすぐに飼い主さんに連絡できるよう、首輪やハーネスに迷子札を必ず付けておきましょう。

リード

子犬の頃は首に負担がかからないように、細く丈夫なリードがおすすめです。
また、伸縮性のリードもありますが、散歩慣れしていない子犬の時期には、咄嗟の行動にも飼い主さんが対応できるよう、コントロールしやすい普通のリードを選びましょう。

ビニール袋

ビニール袋は、いわゆる「うんち袋」です。
散歩中に排泄する習慣がない場合でも、ビニール袋を準備しておくと安心です。
また、ビニール袋は何枚あっても困ることはありません。
お腹の調子が悪いときなど、数回排泄する場合もあるので、なるべく多めに用意しておきましょう。

水を入れたペットボトル

水は子犬の飲み水としてだけでなく、排泄した場所の臭いや汚れをキレイにするためにも必要です。
そのため、散歩をするときは飲水用とトイレ用の2種類の水を持ち歩くようにしましょう。

トイレットペーパーやウェットティッシュ

排泄物をビール袋に入れた後、水が入ったペットボトルで流すだけでは、スムーズに片づけられないこともあります。
ですので、念のためにも、トイレットペーパーやウェットティッシュを準備しておきましょう。
また、子犬の汚れた体の部分を拭くためにも、トイレットペーパーやウェットティッシュがあると便利です。

子犬の散歩デビューのためにしておくこと

ここでは、持ち物以外に、子犬の散歩デビューのためにしておくことをお伝えしていきます。

首輪やハーネスに慣れさせる

子犬のなかには、体に何かが巻き付くのを嫌がり、首輪やハーネスを付けさせてくれない子もいます。
また、首輪やハーネスの装置に違和感があるうちは、うまく歩いてくれないこともあるので、散歩デビューに向けて慣れさせておくことは大切です。
まずは、普段過ごしている部屋の中で首輪やハーネスを装着してみましょう。
もし、嫌がる様子が見られた場合には、まずは首にリボンやバンダナなどを軽く結ぶトレーニングから始めましょう。
リボンやバンダナを結んで嫌がらなければ、おやつをあげて褒めるを繰り返し、リボンやバンダナに徐々に慣れたら、首輪やハーネスを装着してみてください。

リードを付けて部屋の中を歩いてみる

首輪やハーネスに慣れたら、リードを付けて部屋の中を歩いてみましょう。
最初のうちは足元やリードにじゃれついたり、別方向にリードを引っ張ったりなど、きちんと歩いてくれないこともあります。
ただ歩くだけですが、意外と難しかったりします。
しかし、歩行の練習をすれば上手に歩いてくれるようになるので、根気強く気長にトレーニングを続けましょう。

抱っこ散歩などで外の音や匂いに慣れさせておく

本格的な散歩デビューの前に、抱っこ散歩やキャリーバッグに入れて散歩をし、外の環境に慣れさせておくことも大切です。
ただし、3回目の混合ワクチンが終わっていないため、地面を歩かせることは避けましょう。
直接地面を歩かなくても、草や他の犬の匂いの刺激を受け、車の音や鳥などの鳴き声にも慣れることができます。

散歩に必要な基本的なしつけを覚えさせる

散歩に慣れていない子犬のうちは、拾い食いをしようとしたり、人や他の犬に対して吠えることもあるため、「お座り」や「待て」など基本的なしつけをしておきましょう。
ただ、人や他のペット、車などに対して吠えさせないしつけは、社会性が身に付くまではなかなか難しいため、子犬が興奮して吠え続けるようであれば、背中を撫でて落ち着かせてあげてください。
また、犬が自発的に飼い主さんの足元に寄り添って歩く、リーダーウォークのトレーニングを子犬の早い段階で始めることもおすすめです。

子犬と散歩をするときのマナー

散歩をするときには、トイレのマナーはもちろんですが、他の犬を散歩している人へ挨拶をするなどマナーはきちんと守りましょう。
ここでは、子犬と散歩をするときのマナーについて解説しますので、参考にしてみてください。

首輪やハーネスの着用を確認し、リードをしっかり持つ

散歩に行く際には、首輪やハーネスの着用を確認し、リードはしっかりと持ちましょう。
首輪やハーネスが外れてしまったり、リードをしっかり持っていないと、他の人や犬に対して吠えたり噛みついてしまったり、車道に飛び出して交通事故に遭ってしまったり、迷子になったりなどのトラブルに繋がる危険性があります。

排泄物はしっかり家へ持ち帰る

原則、家のトイレ以外では排泄しないようにしつけをするのが理想的ですが、外でどうしても排泄するクセの付いている子や、お腹の調子が悪い子などはしつけで対処しきれないことがあります。
その場合には、排泄物をビニール袋などに入れて持ち帰り、排泄した場所に水をかけて臭いや汚れをキレイにするよう、しっかりとした対策をとりましょう。

周囲に気を配りながら散歩する

歩行者のなかには犬が苦手な人や、動物アレルギーの人もいます。
子犬が突然飛びついて、相手にケガをさせてしまうなどのトラブルを避けるために、道の端を歩いたり、人とすれ違うときは子犬との間に飼い主さんが入ったりなど、周りに気を配りましょう。
また、背後から来る自転車や車などの危険にも気を配りながら、散歩をすることも重要です。

子犬と散歩をするときの注意点

初めての散歩は、子犬側にとっても飼い主さんにとっても初めてのことばかりなので、事前に注意したいポイントを理解しておきましょう。
ここでは、子犬と散歩するときの注意点について解説します。

慣れるまでは人通りや交通量の多いコースは避ける

外は子犬にとって初めてのものばかりです。
そのため、散歩初日は家の前や、人通りのないところを少しだけ歩かせてみましょう。
路地裏の静かな場所や公園などの安全な場所まで車やキャリーバッグで連れていき、歩かせてみるのもおすすめです。
そのような場所で散歩の回数を重ねていき、子犬が散歩に慣れてきたら、交通量や人通り、厳しい階段や段差がないなど、安全なルートを考え散歩をするようにしましょう。

散歩中の拾い食いに注意する

子犬の時期は好奇心旺盛なため、散歩中の拾い食いには特に注意が必要です。
特に、腐った食べ物やタバコの吸い殻、他の動物の排泄物などを口に入れてしまうと、お腹を壊したり、感染症のリスクがあります。
また、道端の植物を食べようとする場合がありますが、毒性があったり、除草剤がかかっていて中毒になる危険性があるため、食べさせない方が良いでしょう。

夏は気温が低く日差しが弱い時間帯に散歩を

夏の日差しが強い時間帯は、アスファルトが熱くなっており、子犬の肉球はデリケートなため、やけどする可能性があります。
さらに、体高が低い子犬は、アスファルトとの距離が近いため、地面の温度の影響を受けやすく、熱中症を引き起こす場合もあるのです。
そのため、夏は気温が低く日差しが弱い時間帯を選び、できるだけアスファルトを避けて歩かせるようにしましょう。

冬の寒い日には寒さ対策を

子犬の時期は体も小さく、温度調整も上手くできないため、冬の寒い日には体調を崩さないように、服を着せるなどの寒さ対策が必要です。
また、地面に霜が張って冷たいと、デリケートな子犬の肉球に負担がかかるので、できるだけ日の当たる場所を散歩するようにしましょう。

天候が悪い日は無理には連れ出さない

子犬の時期は、雨など天候が悪い日には無理に連れ出す必要はありません。
雨の日は足元が悪く、子犬ぬ肉球がふやけて傷つきやすくなる上に、毛が濡れて体温が下がり体調を崩すこともあるため、室内で遊んであげるようにしましょう。
もし、梅雨など雨が続く場合には、雨が弱まっているタイミングや屋根のある場所で散歩をすることをおすすめします。

無理やりリードを引っ張らない

子犬が外の環境に慣れないうちは、恐怖や警戒心からなかなか進まなかったり、歩かずに立ち尽くすことがあります。
また、好奇心が旺盛な子は、興味がある方に行こうとします。
そのような場合に、無理やりリードを引っ張ってしまうと、散歩に嫌なイメージが付いたり、気管虚脱という病気やケガ、交通事故の原因にも繋がってしまいます。

子犬が散歩で歩かないときの対策

子犬が散歩で歩かないということはよくあることです。
そのような時は、飼い主さんは焦らず、慣れるまで気長に散歩の練習に取り組んでいきましょう。

歩くようにおやつで誘導する

子犬が立ち止まってしまったら、おやつで歩くように誘導するのも良いでしょう。
そして、子犬が自ら歩き出したら沢山褒めるを繰り返し、散歩が楽しいものと印象付けましょう。

外環境に慣らす時間を設ける

4ヶ月齢前後は、初めて見るものや予期せぬ出来事に恐怖や警戒心が芽生える時期です。
歩かない場合には、飼い主さんは焦らず、子犬がどんな理由で歩かないのかということを考えて、しばらくは抱っこ散歩で外環境に慣らしたり、自宅に人を招いて家族以外の人と接する機会を作ったりなど、対策をしてみましょう。

散歩時間を短くする

子犬の時期は1日2回、30分程度の散歩が理想的ですが、子犬の様子を見ながら散歩の回数や時間を徐々に長くしていくことが一番大切です。
歩かないときには、飼い主さんは散歩の時間にこだわらず、抱っこをして帰宅するようにしましょう。

最後に

今回は、子犬のお散歩デビューへの準備についてご紹介しました。
1歳齢未満の子犬はまだ骨が成長段階です。
そのため、長い時間散歩をすると足に負担が加わります。
また、肉球も柔らかくデリケートで傷つきやすいため、子犬の歩き方がおかしいなと感じたら、早めに動物病院を受診することも大切です。

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