今回はブリタニー・スパニエルの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

ブリタニー・スパニエルの特徴とは？

ブリタニー・スパニエルは、フランスのブルターニュ地方中部原産の犬種。ブルターニュという地名が名前の由来です。
とても賢く、人の感情に敏感で、優しい性格をしています。また、猟犬としての歴史があることから独立心もあり、高い順応性を見せる子が多いです。
毛先にゆるいウェーブのかかったふわふわの被毛はとても美しいですが、抜け毛が多いため定期的なブラッシングが大切になってきます。とはいえ、ショートコートですから、被毛のお手入れはそこまで大変ではないでしょう。
正確な歴史については謎に包まれているブリタニー・スパニエルですが、古くから猟犬として使役され、主に鳥などの狩りを手伝い活躍していたと言われています。また、猟期が終わるたびに犬たちは地元の人々に預けられ、飼育されていたそうです。
19世紀に入るとイングリッシュ・セッターやイングリッシュ・ポインターといった犬種と交配されるようになり、見た目は現在のブリタニー・スパニエルに近づいていきました。
ただ、交配がされていくごとに元々のスパニエル種の見た目とは異なり、特徴も薄れていくこととなりました。そのため現在では、スパニエル種をルーツとしながらも「スパニエル」という名称を使わず、「ブリタニー」と呼ばれることが多くなっています。
1928年になるとアメリカに輸入されるようになったブリタニー・スパニエルは、その後、1934年にAKC（アメリカンケネルクラブ）に登録されました。
アメリカでのブリタニー・スパニエルの人気は非常に高く、AKC(アメリカンケネルクラブ)によると多くの犬種の中で28位となっています。
参考：The Most Popular Dog Breeds of 2023

一方、日本での頭数はかなり少なく、一般社団法人ジャパンケネルクラブの犬種別登録件数は21頭、134犬種中、第90位となっています。
参考：https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042

サイズ	中型犬
体高	46～52cm
体重	16～19kg
毛色	ホワイト＆オレンジ、ホワイト＆ブラック、ホワイト＆レバー（パイボールド）、あるいはこれらに変則的にホワイトのパッチが入っているもの（ローン）
原産地	フランス
平均寿命	10～13年
知能	高い
吠え	吠えにくい

ブリタニー・スパニエルは飼いやすい？

ブリタニー・スパニエルは、特に室内飼育に適した犬種です。無駄吠えも少なく、飼い主やその家族に対して非常に愛情深く接する一面があるためです。
しつけもしやすく、犬の飼育初心者でも比較的飼いやすいため、多くの方におすすめできます。
ただ、猟犬としての歴史が長い犬種ですから、十分に運動させる必要があります。そのため、散歩の時間を長く確保するのが難しい方は飼育を避けたほうがよいでしょう。

必要な散歩量はどのくらい？

エネルギッシュで体力のあるブリタニー・スパニエルは、1日2回、それぞれ1時間程度の散歩を目安にするとよいでしょう。可能であれば、ドッグランなどで思いきり走り回る機会を定期的に作ってあげるのもおすすめです。
子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。

賢いですか？

ブリタニー・スパニエルは非常に賢い犬種で、コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによると141犬種の中で23位となっています。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介！犬の知能テスト方法も紹介します！」をご覧ください。

どんな性格？

穏やかで優しく、飼い主やその家族に愛情深い性格です。また、非常に賢く、人の感情の変化に敏感なため、乱暴な扱いには耐えられません。長く猟犬として活躍してきた歴史がありながらも、家庭犬に適した気質であると言えるでしょう。

しつけやすいですか？

ブリタニー・スパニエルは非常に賢い犬種なので、比較的しつけがしやすいです。
ただ、その賢さから高い独立心も持ち合わせています。そのため、飼い主のことを信頼できないと判断すると、自分勝手な行動をとるようになってしまうことも。子犬の頃から一貫した態度で、根気強くしつけるように心がけましょう。

吠えやすい？吠えにくい？

ブリタニー・スパニエルは、他の犬種に比べて無駄吠えが少ないです。実際に飼育されている方も、無駄吠えを気にする必要がないと感じる方が多いようです。
ただ、運動不足が続くとストレスが溜まり、吠えやすくなることがあります。無駄吠えで困らないためにも、毎日の十分な散歩でストレスを溜めさせないようにしましょう。

抜け毛は多い？少ない？

犬の被毛には以下の2種類あります。

• 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
• 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるため、ダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。

ブリタニー・スパニエルはダブルコートの犬種ですから、抜け毛は多いと言えるでしょう。

ブラッシングの頻度は？

ブリタニー・スパニエルのブラッシングは、週に2〜3回を目安に行うとよいでしょう。春と秋の換毛期には普段よりも抜け毛が増えますので、より丁寧なブラッシングが必要です。

ブリタニー・スパニエルが罹りやすい病気とは？

ブリタニー・スパニエルは遺伝性の病気があまりなく、丈夫な犬種とされています。
ただ、多くの犬種で見られるものはブリタニー・スパニエルにも例外なく症例があるようです。

股関節形成不全

主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼（かんこつきゅう）と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
症状としては・・・

• 腰を左右に振りながら歩く
• 足の動きが不自然
• 散歩を嫌がる
• 階段などの段差を嫌がる

・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。

ブリタニー・スパニエルのドッグフードの選び方とは？

ブリタニー・スパニエルのドッグフードの選び方をまとめました。

アカナ(ACANA)

プレミアムペットフードの定番、アカナです。
その中でもおすすめは、「パシフィカドッグ」「クラシック・レッドミートレシピ」です。

運動量が多くなりやすいにブリタニー・スパニエルに最適な高タンパク質

良質な動物性タンパク質がパシフィカドッグは70%以上(タンパク質35%以上)、クラシック・レッドミートレシピは50%以上(タンパク質29%以上)使用されています。
ブリタニー・スパニエルの筋力維持に最適なタンパク質量です。

低アレルギー原材料

「パシフィカドッグ」は魚、「クラシック・レッドミートレシピ」はラム肉が第一主原料のドッグフードです。
いずれも低アレルゲンな原材料です。

クラシック・レッドミートレシピのメリット

「クラシック・レッドミートレシピ」に含まれるラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。
ブリタニー・スパニエルの美しい被毛を保つには最適です。

パシフィカドッグ

「パシフィカドッグ」は天然ニシン、イワシ、カレイ、シルバーヘイク、メバルなどの魚肉が使用されていてグレインフリー(穀物不使用)。
必須脂肪酸であるオメガ3が豊富なため、美しい被毛と皮膚の健康維持を役立ってくれます。

POCHI ザ・ドッグフード ベーシック ワイルドサーモン

POCHI ザ・ドッグフードはプレミアムドッグフード専門店POCHI企画のオールライフステージ総合栄養食です。

充分なタンパク質量

タンパク質は30%以上含まれていて、運動量が多くなりやすいブリタニー・スパニエルには最適です。

関節ケアに緑イ貝

緑イ貝は、関節症状を持つ子向けのサプリメントによく使用されている成分で、運動量の多いブリタニー・スパニエルには最適です。

グレイン・グルテンフリー

グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
食物繊維はアルファルファや、えんどう豆、スイートポテトなどから補えます。

美しい被毛のためのオメガ3必須脂肪酸

サーモン油でオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
オメガ6脂肪酸はヒマワリ油で補われています。

ブラバンソンヌ

ブラバンソンヌはベルギーフランダース地方で製造されているプレミアムドッグフードです。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
運動量の多いブリタニー・スパニエルには最適です。

グレイン・グルテンフリー

グレイン・グルテンフリーでアレルギーに配慮されています。
穀物類の代用としてサツマイモを使用しています。
食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどの豊富な栄養素も摂取できます。

良質な必須脂肪酸

亜麻仁とサーモン油からとれる脂質はオメガ3脂肪であるDHA・EPAがしっかり含まれています。
これらは健康な皮膚の維持と美しい被毛を作り出すことに適しています。

Nutro ナチュラル チョイス エイジングケア

シニア犬用となり少しタンパク質、脂質ともに控えめですが、ブリタニー・スパニエルには適した成分が含まれています。
7歳以降のシニアに入る前くらいからはおすすめです。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
運動量の多いブリタニー・スパニエルには最適です。

豊富な必須脂肪酸

フィッシュオイルでオメガ3必須脂肪酸、鶏脂でオメガ6必須脂肪酸が摂取できます。

ブリタニー・スパニエルの1ヶ月の食事代は？

ブリタニー・スパニエルの1ヶ月の食事代は16,000円程度が目安です。
以下の条件の場合で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg ドッグフードのカロリー = 350kcal 犬の体重 = 17kg(標準体型) 犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは938kcal、1日に必要なドッグフードは268g(月8kg)です。
上記はあくまで参考値になります。
ブリタニー・スパニエルは運動量が多い場合もありますので愛犬に合わせて適量を探しましょう。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。