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オーストラリアン・テリアは飼いやすい?特徴や賢さ、罹りやすい病気などを徹底解説

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今回はオーストラリアン・テリアの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

オーストラリアン・テリアの特徴とは?

オーストラリアン・テリアは、オーストラリアで初めて公認された純血の犬種。小柄ながらもがっしりとした体つきをしています。

硬めの被毛に覆われていますが、首元にはラフと呼ばれる豊かな飾り毛があり、頭頂部にはふんわりと柔らかいトップノットが見られるのも特徴。

オーストラリアン・テリアは、テリアらしい活発さを持ちながらも、同種の中では比較的穏やかな性格だといわれています。

19世紀後半のオーストラリアでは、過酷な気候や地形に適応できる頑丈な作業犬が求められていました。
そんな中、在来種のラフコーテッド・テリアと、イギリスから持ち込まれたさまざまなテリア種を交配させることで、オーストラリアン・テリアが誕生したとされています。

こうして生まれたオーストラリアン・テリアは、金鉱での害獣駆除や水辺での作業、牧羊場での番犬などさまざまな場面で活躍し、人々の暮らしを支える作業犬となったのです。

1933年にイギリスで、1960年にはアメリカン・ケネル・クラブで正式に公認され、オーストラリアで誕生した犬種として初めて国際的に認められました。

そして現在では、家庭犬としての人気も高まり世界中で親しまれています。
そんなオーストラリアン・テリアのアメリカでの人気は、AKC(アメリカンケネルクラブ)によると多くの犬種の中で156位となっています。
参考:The Most Popular Dog Breeds of 2024

オーストラリアン・テリアは日本ではほとんど見かけることのない珍しい犬種で、ジャパンケネルクラブによると登録件数は0頭となっています。
参考:
https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042

サイズ 小型犬
体高 23〜28cm
体重 3.6〜7.6kg
毛色 ブルータン、サンディ、レッド
原産地 オーストラリア
平均寿命 11~15歳
知能 高い
吠え 吠えやすい

オーストラリアン・テリアは飼いやすい?

オーストラリアン・テリアは学習意欲が高く、家庭でも飼いやすい犬種とされています。
人と一緒に過ごすことを好むため、信頼関係をしっかりと築ければ大切な家族の一員になってくれます。

必要な散歩量はどのくらい?

オーストラリアン・テリアは、他のテリア同様に非常に活発な犬種です。1日2回、各20〜30分の散歩に加えて、庭やドッグランで自由に走れまわれる時間も確保しましょう。
また、狩猟本能が強く衝動的に動くことがあるので、外出時には必ずリードをつけるようにしましょう。

賢いですか?

オーストリアン・テリアは賢い犬種で、コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによると141犬種の中で45位となっています。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。

どんな性格?

オーストラリアン・テリアは、忠実で愛情深い性格です。幼い子どもからご年配の方まで、家族全員に友好的に接してくれます。
常に飼い主のそばにいたがる傾向があり、一緒に過ごす時間を楽しめる犬種なので、頼もしい伴侶犬となってくれるでしょう。

しつけやすいですか?

賢く忠実な性格のオーストラリアン・テリアは、しつけが入りやすい犬種です。ただし、頭の回転が早い分、同じことの繰り返しには飽きやすい傾向があります。
さらに、独立心や頑固な一面もあるため、一貫性を持ち根気よくしつけに取り組むことが大切です。

吠えやすい?吠えにくい?

テリアらしい気質を持っているオーストラリアン・テリアは、警戒心から吠えやすい傾向があります。
来客や物音に敏感に反応することもありますが、適切なしつけと落ち着ける環境を整えることで、無駄吠えを抑えられます。

抜け毛は多い?少ない?

犬の被毛には以下の2種類あります。

  • 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
  • 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

オーストラリアン・テリアは、ダブルコートの犬種です。汚れをはじく硬めのオーバーコートを備えており、比較的お手入れがしやすいのが特徴です。
抜け毛は少なめですが、年に2回ほど換毛期には多少の抜け毛が見られます。

ブラッシングの頻度は?

オーストラリアン・テリアは、週1回を目安にブラッシングしましょう。首まわりのラフや頭頂部のトップノット、目のまわりの毛は絡まりやすいため、丁寧に整えてあげることが大切です。特に、目に刺激を与えやすい長い毛は普段から整えておきましょう。

オーストラリアン・テリアが罹りやすい病気とは?

オーストラリアン・テリアが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼、通称パテラと言います。
小型犬に多い病気で、膝の皿が外れてしまう(脱臼)病気です。
原因は主に遺伝によるものですが、外傷が原因になる場合もあります。
症状としては・・・

  • 足を気にしている様子
  • 歩き方に違和感がある
  • 後ろ足が上がらない
  • スキップするように歩く

といったものがあります。
また、パキッと音が鳴ったり、目視で変形している様子が見られることもあります。
この病気はグレードによって分かれています。

グレード I

手で膝を伸ばすと外れるが、手を離すと元の位置に戻る。
基本的に無症状の状態が多い。

グレード II

膝を曲げたり、伸ばしたりすると外れる、また、手で戻してあげないと元の位置に戻りません。
スキップしたり、足を気にしたりなど症状が出てきます。

グレード III

継続的に脱臼していて、手で戻すことができるが、手を離すと自然に外れる。
グレードIIIより先は歩行時に継続的に姿勢などに異常が出てきます。

グレード IV

継続的に脱臼していて、手で戻すこともできない

治療法は投薬や体重管理、外科手術になります。

レッグ・カルべ・ペルテス(大腿骨頭無菌性壊死病)

レッグ・カルべ・ペルテスは股関節を形成する後ろ足の大腿骨の骨頭部分(先端)への十分な血液が供給できなくなり骨頭部分が壊死していく病気です。
血液供給ができなくなる理由はわかっておらずホルモン、遺伝的因子などが原因ではないかと言われています。
〜12ヶ月までの成長期に多く見られます。

後ろ足を引き摺るように歩いたりすることで飼い主が気がづくことが多いです。
大腿骨、骨頭部分の壊死が進むと患部に骨折などが起きます。
痛みは鎮痛剤を使用しますが、一度、壊死した部分は再生することはないため、壊死した骨頭部分を切除する外科手術が必要になります。

甲状腺機能低下症

甲状腺の機能不全により甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる病気で、大型犬によく見られる病気です。
原因は免疫機能の異常で、甲状腺の組織を破壊してしまうことによるものが主です。
症状としては・・・

  • 元気がない
  • 散歩の時などにすぐに疲れる
  • 散歩に行きたがらない
  • 食べる量は変わっていないのに太る
  • 顔が腫れぼったく悲しそうな表情に見える

・・・などがあります。
治療法としては甲状腺ホルモンを投薬することになります。
何かしらの病気が原因で患っている場合を除いて生涯を通して投薬が必要になります。

白内障

目の表面に白い膜が張ったように眼球が白く濁る病気です。
視力の低下、最悪の場合は失明することもあります。
加齢、代謝、外傷などが要因となる場合と、遺伝的な要因となる場合があります。
年齢と共に発症しやすい病気ですが、遺伝的な要因の場合は若いうちから起こります。
治療法は基本的には外科手術となり、白い濁りの原因である水晶体を取り除きます。

オーストラリアン・テリアの1ヶ月の食事代は?

オーストラリアン・テリアの1ヶ月の食事代は8,400円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg
ドッグフードのカロリー = 350kcal
犬の体重 = 7kg(標準体型)
犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは482kcal、1日に必要なドッグフードは138g(月4.2kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。

ドッグフードの評価一覧