犬暮らし

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ブリアードは飼いやすい?特徴や賢さ、罹りやすい病気などを徹底解説

今回はブリアードの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

ブリアードの特徴とは?

ブリアードは、古くから牧羊犬として使役されてきたフランス原産の犬種。顔まわりの被毛が目を覆うことがあり、長い毛の間からのぞく愛らしい目と黒い鼻が印象的です。

筋肉質で頑丈な体に豊かな被毛をまとい、エレガントな雰囲気を漂わせているのが魅力です。性格は攻撃的すぎず臆病すぎず、バランスが取れています。

フランス原産の牧羊犬には、ブリアードのほかにボーセロン、ピカード、ベルジェ・デ・ピレネーの4種類があり、中でもブリアードは最も古い犬種とされています。

ブリアードは、カール大帝のそばにいたとされる記録が残っており、8世紀頃にはすでに存在していたと考えられています。19世紀初頭には農業展示会で紹介され、その存在が文書として記録されました。そして1925年には、正式な犬種として認められました。

ブリアードはもともとフランスの農村部で、羊を誘導したり群れを守ったり、荷車を引いたりと、多用途に活躍してきた犬です。

大戦中には伝令犬や荷物運搬犬として前線に赴き、さらには負傷兵を捜索する救護犬としても活躍しました。軍での活躍により知名度は高まりましたが、多くのブリアードが戦争で命を落とし、一時は絶滅の危機に瀕しました。しかし、熱心な繁殖活動によって個体数は回復し、現在では世界中の愛犬家に親しまれる犬種となっています。

そんなブリアードのアメリカでの人気は、AKC(アメリカンケネルクラブ)によると多くの犬種の中で150位となっています。
参考:The Most Popular Dog Breeds of 2024

日本国内では非常に希少で、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種別登録件数では7頭、全134犬種中109位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/registr-statistics/

サイズ 大型犬
体高 56~69cm
体重 25〜45kg
毛色 ブラック、フォーン、ブラック・オーバーレイのフォーン
原産地 フランス
平均寿命 12歳
知能 高い
吠え やや吠える

ブリアードは飼いやすい?

ブリアードは、知性と忠誠心に優れた飼いやすい犬種です。もともと羊を導いていた歴史があり、自立心が強く少し頑固な面もありますが、適切なしつけをすれば家族との絆を深められます。

必要な散歩量はどのくらい?

ブリアードはスタミナに優れた犬種で、1日2回、各1時間程度の散歩が理想的です。ボール遊びなどしっかり体を動かせる時間も取り入れましょう。

もともと牧羊犬だったブリアードは追いかける本能が強く、鳥や猫、車などを追ってしまうこともあるので散歩中は十分な注意が必要です。

賢いですか?

ブリアードは賢い犬種で、コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによると141犬種の中で40位となっています。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。

どんな性格?

ブリアードは愛情深く、家族を守ろうとする気持ちが強い犬です。家族の行動に興味を持ち、どこへでもついて行こうとします。ときにはトイレまで後を追うこともあるほどで、その姿には知性と観察力の高さがうかがえます。

しつけやすいですか?

もともと羊を導く仕事をしていたブリアードは、自己主張が強い一面があります。知能が高くしつけにはよく反応しますが、頑固なところもあるので、常に一貫した態度で接することが大切です。
適切な指導がないと自分がリーダーだと勘違いして問題行動を起こすこともあるため、落ち着いて向き合いましょう。

吠えやすい?吠えにくい?

番犬としての資質があり、警戒心が強いブリアードは、何か気になることがあるとよく吠える傾向があります。無駄吠えを防ぐには、子犬のうちからの社会化と毎日の十分な運動が大切です。
また、まわりの刺激に敏感な一面もあるため、落ち着いた環境づくりを意識するとよいでしょう。

抜け毛は多い?少ない?

犬の被毛には以下の2種類あります。

  • 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
  • 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。
犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるためダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。
ブリアードは、豊かで長い被毛を持つダブルコートの犬種です。季節の変わり目には抜け毛が増える傾向があります。

ブラッシングの頻度は?

長い被毛が絡まりやすいブリアードは、毎日のブラッシングが大切です。放置すると毛玉ができやすく、皮膚病の原因になることもあるため、小まめなお手入れが欠かせません。特に換毛期や雨の日は、より丁寧なケアを心がけましょう。

ブリアードが罹りやすい病気とは?

ブリアードが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

進行性網膜萎縮

進行性網膜萎縮と言われる病気に罹りやすい傾向があります。
失明につながる遺伝性の目の病気です。
網膜は目に映った風景を視神経から脳に伝達する役割を担っています。
進行性網膜萎縮、この網膜が萎縮していく病気です。
初期症状として暗い場所での視力低下が現れます。
夕方〜夜間の散歩で鼻でさ探るように歩いたり、ものにぶつかったり、段差につまずいたりといった異変があります。
症状が進行すると日中でも見えづらくなります。
失明まで至ると白内障を発症します。
この病気はゆっくり進行する傾向がありますが、犬によっては早く進行する場合もあります。
予防法、治療法ともにありませんが命に関わる病気ではありません。
犬は臭覚、聴覚が発達していますので段々と環境に慣らせていくことができます。
目がしっかり見える段階から部屋の環境を整え、それ以降はできるだけ配置を変えない、触る前には優しく声をかける、静かな生活を心がける、ぶつかりそうになったら声をかけるなどの配慮をすることで愛犬も安心して暮らせます。

胃拡張捻転

大型でよく見られ、命に関わる病気です。
これは胃の中にガスが溜まり、胃が過剰に膨らみ(胃拡張)、同時に捻れ(ねじれ)をおこす病気です。
それによって、胃が膨らむことにより周囲の血管は圧迫されるため、血流が遮断されます。
循環障害や急性ショック症状を引き起こします。
症状としては吐き気を催しますが、胃が捩れているため吐瀉物が出ない状態となります。
よだれを垂らしたり、苦しそうに呼吸をします。
呼吸困難や脈拍の低下などが見られ急速に悪化します。
数時間で死に至る場合もあり早急な処置が必要な病気です。
治療はまずは胃からガスを抜く必要があります。
口からチューブを入れる、もしくは腹部から胃に太い針を刺しガス抜きをします。
また、胃の捻れをととのえたり、予防として胃を体壁に固定する手術などが行われます。
予防法としては一度に大量の食事をさせない、早食いしないにする、高い台で食事をさせる、食後すぐの運動を控えることです。

ブリアードの1ヶ月の食事代は?

ブリアードの1ヶ月の食事代は30,400円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg
ドッグフードのカロリー = 350kcal
犬の体重 = 40kg(標準体型)
犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは1781kcal、1日に必要なドッグフードは509g(月15.2kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。

ドッグフードの評価一覧