今回は日本でも多くの人に愛されるドイツ原産のポメラニアンの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

ポメラニアンの特徴とは？

ふわふわの毛と大きい瞳、小さい顔が可愛らしいポメラニアン。
ドイツのポメラニア地方という場所で小型化され、18世紀にはイギリス王家に持ち込まれ、さらに小型化が進みました。
現在では世界中の犬好きに愛される犬種となりました。
一般社団法人ジャパンケネルクラブの日本における犬種別登録件数は2万頭近くで137犬種中、第4位となっており、その人気の高さがわかります。
参考：https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/21072

サイズ	小型犬
体高	約20㎝
体重	2〜3kg前後
毛色	ブラック・ホワイト・レッド・ブラウン・チョコレート・オレンジ・ブルーなど
原産地	ドイツ
寿命	12～15歳程度
知能	賢い
吠え	少し吠えやすい

ポメラニアンは飼いやすい？

飼いやすいです。

ポメラニアンは賢い

ポメラニアンは牧羊犬であるジャーマンスピッツを祖先に持つとされています。
飼い主の忠実で指示や言葉をよく理解し、しつけもしやすいでしょう。
コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクでは141犬種の中で29位となっています。

必要な運動量は少ない

体が小さいこともあり運動量は少なく、1回15〜20分程度を目安に2回程度で充分です。

都心でも飼いやすいサイズ

被毛が豪華で少し大きく見える場合もありますが、触ってみると体はすごく小さく華奢です。
一人暮らしのマンションでも多くの場所を必要としないため飼いやすいです。

吠えやすい

警戒心が高いことに加え、牧羊犬を祖先に持つため、吠えやすい傾向があります。
ただ、賢い犬種なので子犬の時から、正しいしつけを行えば対処できます。

抜け毛はとても多い

一年を通して多く抜けます。
換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)はとてもたくさん抜けます。
ポメラニアンはダブルコートと言われる太くしっかりした毛と、細く柔らかい毛の二重構造になっていて、主に細く柔らかい毛が多く抜けます。

ブラッシングの頻度とは？

基本的に毎日が理想です。
特に換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)はしっかりと行いましょう。

ポメラニアンが罹りやすい病気とは？

ポメラニアンが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

気管虚脱

気管虚脱は呼吸の際の空気の通り道となる気管が潰れてしまい呼吸ができなくなる病気で小型犬に多くみられます。
原因は遺伝性、首輪による頸部圧迫による負荷などどもされていますが、よくわかっていません。
症状としては、咳、ゼーゼーなどの呼吸時の異音です。
気管虚脱は4つのグレードに分かれます。

• グレード1：25%以下の気管の狭窄
• グレード2：50%以上の気管の狭窄
• グレード3：75%以上の気管の狭窄
• グレード4：90%以上の気管の狭窄

動物病院では主に胸部レントゲンで診断を行います。
治療法は軽度なものであれば内科的処置、気管炎症がひどければ吸入による投薬などを行います。
一度、潰れた気管は修復することができません、改善が見られない場合は外科治療を行います。
潰れた気管を広げるために器具を挿入し、気道を確保します。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼、通称パテラと言います。
小型犬に多い病気で、膝の皿が外れてしまう(脱臼)病気です。
原因は主に遺伝によるものですが、外傷が原因になる場合もあります。
症状としては・・・

• 足を気にしている様子
• 歩き方に違和感がある
• 後ろ足が上がらない
• スキップするように歩く

といったものがあります。
また、パキッと音が鳴ったり、目視で変形している様子が見られることもあります。
この病気はグレードによって分かれています。

グレード I

手で膝を伸ばすと外れるが、手を離すと元の位置に戻る。
基本的に無症状の状態が多い。

グレード II

膝を曲げたり、伸ばしたりすると外れる、また、手で戻してあげないと元の位置に戻りません。
スキップしたり、足を気にしたりなど症状が出てきます。

グレード III

継続的に脱臼していて、手で戻すことができるが、手を離すと自然に外れる。
グレードIIIより先は歩行時に継続的に姿勢などに異常が出てきます。

グレード IV

継続的に脱臼していて、手で戻すこともできない

治療法は投薬や体重管理、外科手術になります。

アロペシアX(脱毛症X)

ポメラニアンに多く見られる特殊な皮膚病、脱毛症でポメラニアン脱毛症などとも呼ばれます。
毛周期の停止によって引き起こされるとされ、頭部と足先以外の毛が抜け落ちてきます。
皮膚は赤みを帯びたり、黒ずんだりしますがかゆみを伴いません。
1〜4歳に発症することが多いとされています。
原因はわかっていませんが、特に未去勢の男の子の犬に多く発症する傾向があり、内分泌ホルモン異常といわれたり、ストレス、遺伝的な要因ともいわれます。
治療法は、未去勢の場合は去勢手術をすると改善が見られる場合があります。内科的処置としては毛周期を整える薬やホルモン剤、サプリメントなどの投薬になります。

ポメラニアンのドッグフードの選び方とは？

以下、ポメラニアンドッグフードの選び方をまとめました。

豪華な被毛と健康な皮膚を保つ成分

必須脂肪酸

必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。

新奇タンパク質

新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。
具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。
アレルギーを起こさないことで、皮膚の健康、美しい皮毛の維持につながります。

亜鉛

亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。

関節の炎症に効果のある成分

グルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。

サイズは小粒がおすすめ

まずは小型犬用の小粒サイズにしましょう。
もし、フードを噛まずに飲み込んでいる場合は粒が小さすぎますので少し大きくしていくなど愛犬にあったフードのサイズを見極めましょう。

ポメラニアンにオススメのドッグフードとは？

ポメラニアンの罹りやすい病気などを参考にドッグフードを選びました。

アカナ(ACANA)

アカナはカナダ発のプレミアムペットフード製造メーカーです。
肉食に近い、犬の食性に合わせて動物性原材料を多く使用した高品質なペットフードを提供しています。
多くのラインナップの中でポメラニアンにおすすめしたいのは小型犬用に作られたアダルトスモールブリードレシピとパシフィカドッグです。

穀物不使用でアレルゲン対策+低GI

米、トウモロコシ、小麦などの穀物類を使用しないグレインフリーになっています。
穀物類の代用でよく使われるジャガイモなども使用しておらず、代わりに豆類を使用しています。
低GIで血糖値の上昇が緩やかで、体重コントロールにも貢献してくれます。

低アレルギーな原材料：パシフィカドッグ

フードを構成する原材料は、サバ、ニシン、メバル、ヘイク、カレイなどの魚だけで70%以上を占めます。
質の高いタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが含まれます。
オメガ3必須脂肪酸が多く含まれるため皮膚の健康維持、美しい被毛を保つために最適なフードです。

Nutro シュプレモ

ニュートロは自然素材、栄養バランス、品質、美味しさにこだわっている、2026年に100周年を迎える大手ドッグフードメーカーです。フードの粒のサイズも愛犬に合わせて選べます。
まずは超小型犬用を与えてみて様子を見ることをおすすめします。

皮膚の健康と美しい被毛の維持に配慮

オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸がしっかりと含まれているため、皮膚の水分調整、バリア機能の強化などに貢献してくれます。
また、亜鉛もしっかりと含まれているため、被毛の生成を手助けしてくれます。

マズルが短いポメラニアンに最適の粒サイズ

ポメラニアンはマズル(鼻の長さ)が短いため食べ物を落としやすいので超小型サイズが適しています。
また、Nutroは粒サイズも選択肢があるので愛犬にあったものを選びやすいです。

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米

シュプレモと同じくNutroのブランドで、低アレルゲンな原材料が特徴のフードです。

低アレルギー原材料

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米は、第一主原料にアレルゲンになりづらい、ラム肉を使用しています。
玄米やオートミールなどがバランスよく含まれていて、消化吸収の維持に配慮されています。

皮膚の健康維持に配慮

ラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。

ポメラニアンの1ヶ月の食事代は？

ポメラニアンの1ヶ月の食事代は3,240円程度が目安です。
以下の条件の場合で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg ドッグフードのカロリー = 350kcal 犬の体重 = 2kg(標準体型) 犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは188kcal、1日に必要なドッグフードは54g(月1.62kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。