犬暮らし

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パグは飼いやすい?特徴や賢さ、罹りやすい病気などを徹底解説

執筆

今回はパグの特徴、飼やすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

パグの特徴とは?

鼻ぺちゃで顔のしわが多い、癖になる顔立ちのパグ。
顔が良く似たフレンチブルドッグとの違いは、フレンチブルドッグは立ち耳なのに対し、パグは垂れ耳です。
パグの歴史は長く紀元前400年までに遡ります。
古代中国の王室などで愛玩動物として愛されてきました。
日本における人気も高く、一般社団法人ジャパンケネルクラブの日本における犬種別登録件数は5千頭程度で137犬種中、第12位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/21072

サイズ 小型犬
体高 25~28cm程度
体重 6~8kg程度
毛色 シルバー・アプリコット・フォーン・ブラック
原産地 中国
寿命 12~15歳程度
知能 あまり賢くない
吠え 吠えにくい

パグは飼いやすい?

飼いやすいです。
初めて犬を迎える人にもおすすめです。

吠えにくい犬種

パグは吠えにくい傾向にあります。
温厚な性格と警戒心の低さが理由かもしれません。
ただ、飼い主への愛情が強いため、ひとりぼっちでの留守番が長くなると寂しさから、吠えることもあるかもしれません。
吠える時の声は小さく、あまり気にならないという人も多いかもしれません。

コンパクトなサイズと穏やかな気質で都心でも飼いやすい

体が小さく、尚且つ吠えづらいということもあり一人暮らしのマンションなどでも飼いやすいでしょう。

あまり賢くはない

パグはあまり賢くないとされています。
コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによるとパグは141犬種の中で110位となっています。詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。
ただ、人の行動や表情を察する能力は高いとも言われます。
飼い主が大好きで愛情深いパグは褒めるしつけを行うことで良きパートナーに育ってくれるかもしれません。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。

社交性が高く、温厚で他の犬や人間と仲良くできる

温厚で人間が大好きで、人間を喜ばせることに熱心な性格です。
子供とも仲良く遊べる子も多いです。
また、他の犬に対しても温厚であることが多く、仲良くすることができます。

抜け毛はかなり多い

犬の被毛には以下の2種類あります。

  • 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
  • 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。
犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるためダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬になります。
被毛が少なく見えるパグは意外にもダブルコートなので抜け毛が多いです。
また、ダブルコートの中でもさらに抜け毛が多いです。
1年を通して抜けますが、換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)はとてもたくさん抜けます。

ブラッシングの頻度とは?

可能であれば毎日、最低でも週3回ほどは行いましょう。
特に換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)はしっかりと行いましょう。

運動量は少し多い

小型犬とは言え6〜8kgの体格ですので必要な運動量は少し多いです。
ただ、とても温厚でのんびり屋なのでゆっくりとした散歩で満足することが多いでしょう。
1回20〜30分程度を1日2回、距離にすると2〜4kmが理想です。
子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。

パグが罹りやすい病気とは?

パグが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

短頭種閉塞性気道症候群

短頭種(頭が短い犬種)が罹りやすい病気です。
パグ以外にもフレンチ・ブルドッグ、ペキニーズなども罹りやすいです。
短頭種は鼻の穴が狭かったり、口が細長い、鼻から喉にかけて距離が短いなどの構造的な問題を抱えています。
短頭種閉塞性気道症候群は若い年齢から発症しやすく、加齢による筋肉の衰えなどで弛み、気道が狭くなるため成長と共に進み、重症化しやすい病気でもあります。
症状としては・・・

  • 安静時のグーグー、ブーブーなどの呼吸音
  • ヒューヒューといった呼吸音
  • 口を開けた速い呼吸(パンティング)

・・・などです。
これらは慢性的な症状になりやすく、呼吸がしづらいという苦しい状況が続くため生活の質が下がります。
また、呼吸困難を起こすこともあり、命に関わる病気です。
治療法は鼻の穴や気道を広げたりと、外科手術が基本になります。

皮膚炎

パグは皮膚が弱いことに加え、アレルギーを起こしやすい犬種です。
皮膚にシワの溝に汚れが溜まりやすく細菌の増殖を促してしまいます。
皮膚炎の症状としては・・・・

  • 身体を痒がる
  • 皮膚が赤みを帯びる
  • 毛が薄くまだらになる

・・・などです。
予防法としては、清潔に保つことが重要です。
その他には食物アレルギーとアトピー性皮膚炎(花粉やダニなど)に気をつけることです。
治療法はステロイドなどによる痒みの軽減が主になってきます。

眼球突出

事故や犬同士の喧嘩などの衝撃が眼球に加わることで眼球が突出してしまう病気です。
腫瘍などの病気によって眼球が押し出されることが原因になることもあります。
短頭種の犬種に多く見られる病気で、パグが罹りやすい病気といえます。
事故などの衝撃が原因となり突出した場合は、早急に眼球を元に戻す必要があります。
すぐに動物病院に連れて行きましょう。
最悪の場合、視神経を損傷してしまい、失明する場合があります。
腫瘍などの病気が原因となっている場合はそれらの病気と合わせて治療が必要です。

白内障

目の表面に白い膜が張ったように眼球が白く濁る病気です。
視力の低下、最悪の場合は失明することもあります。
加齢、代謝、外傷などが要因となる場合と、遺伝的な要因となる場合がありますがパグの場合は遺伝的な要因が多く存在します。
年齢と共に発症しやすい病気ですが、遺伝的な要因の場合は若いうちから起こります。
治療法は基本的には外科手術となり、白い濁りの原因である水晶体を取り除きます。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼、通称パテラと言います。
小型犬に多い病気で、膝の皿が外れてしまう(脱臼)病気です。
原因は主に遺伝によるものですが、外傷が原因になる場合もあります。
症状としては・・・

  • 足を気にしている様子
  • 歩き方に違和感がある
  • 後ろ足が上がらない
  • スキップするように歩く

といったものがあります。
また、パキッと音が鳴ったり、目視で変形している様子が見られることもあります。
この病気はグレードによって分かれています。

グレード I

手で膝を伸ばすと外れるが、手を離すと元の位置に戻る。
基本的に無症状の状態が多い。

グレード II

膝を曲げたり、伸ばしたりすると外れる、また、手で戻してあげないと元の位置に戻りません。
スキップしたり、足を気にしたりなど症状が出てきます。

グレード III

継続的に脱臼していて、手で戻すことができるが、手を離すと自然に外れる。
グレードIIIより先は歩行時に継続的に姿勢などに異常が出てきます。

グレード IV

継続的に脱臼していて、手で戻すこともできない

治療法は投薬や体重管理、外科手術になります。

パグのドッグフードの選び方とは?

パグのドッグフードの選び方をまとめました。

皮膚の健康維持

必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。

アレルギー対策のドッグフード

健康な皮膚を保つためにもアレルギー対策は必須です。

新奇タンパク質

最近では穀物不使用のドッグフードが人気でアレルギー対策になると言われていますが、穀物類よりも肉類の方が多くアレルギーの原因になりやすいです。
それはアレルギーはタンパク質への過剰反応によるためです。
新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。
具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。
アレルギーを起こさないことで、皮膚の健康、美しい皮毛の維持につながります。

グレイン・グルテンフリー

穀物は肉や乳製品に比べてアレルギー反応の起こりにくい食材ですが、アレルギーのリスクがあるため穀物の含まれないドッグフードがおすすめです。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。

サイズは小粒がおすすめ

まずは小型犬用の小粒サイズにしましょう。
特に、パグのマズル(鼻)は短いので小粒の方が口に入れやすいです。
ただ、愛犬の好みもありますので様子を見ながら最適なサイズを見極めましょう。

パグにオススメのドッグフードとは?

パグの罹りやすい病気などを参考にドッグフードを選びました。

HAPPY DOG ミニ ピエモンテ(栗、ダック&シーフィッシュ)

ハッピードッグとは、ペット先進国であるドイツで1965年から3世代続くドックフード会社です。この会社は創設者の動物への愛情と配慮がたくさん詰まっています。

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HAPPY DOG (ハッピードッグ) 「ミニ ピエモンテ」「小型犬・成犬〜シニア」
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高タンパク・低脂質

高タンパク低脂肪な鴨肉をメインに使用しています。
鴨肉はチキンなどに比べるとアレルギーの原因にもなりにくくおすすめの原材料です。
また、動物性原材料として魚が含まれますが同じくアレルギーになりづらい原材料です。

関節をサポートする成分

長期にわたり関節の健康や動きをサポートするための、天然のグルコサミンとコンドロイチンが豊富な緑イ貝が含まれています。

サイズは少し大きすぎるかも・・・

小型犬用ですが粒が少し大きいです。
こちらより詳しくご覧ください。

アカナ(ACANA)

アカナはカナダ発のプレミアムペットフード製造メーカーです。
肉食に近い、犬の食性に合わせて動物性原材料を多く使用した高品質なペットフードを提供しています。

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アカナ(ACANA) 「パシフィカドッグ」
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穀物不使用でアレルゲン対策+低GI

米、トウモロコシ、小麦などの穀物類を使用しないグレインフリーになっています。
穀物類の代用でよく使われるジャガイモなども使用しておらず、代わりに豆類を使用しています。
低GIで血糖値の上昇が緩やかで、体重コントロールにも貢献してくれます。

低アレルギーな原材料:パシフィカドッグ

フードを構成する原材料は、サバ、ニシン、メバル、ヘイク、カレイなどの魚だけで70%以上を占めます。
質の高いタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが含まれます。
オメガ3必須脂肪酸が多く含まれるため皮膚の健康維持、美しい被毛を保つために最適なフードです。

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米

ニュートロは自然素材、栄養バランス、品質、美味しさにこだわっている、2026年に100周年を迎える大手ドッグフードメーカーです。

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低アレルギー原材料

第一主原料にアレルゲンになりづらい、ラム肉を使用していますのでパグのアレルギー対策にも最適です。

皮膚の健康維持に配慮

ラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。

パグの1ヶ月の食事代は?

パグの1ヶ月の食事代は10,800円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg
ドッグフードのカロリー = 350kcal
犬の体重 = 7kg(標準体型)
犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは630kcal、1日に必要なドッグフードは180g(月5.4kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。

ドッグフードの評価一覧