今回はレオンベルガーの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。
目次
レオンベルガーの特徴とは?
レオンベルガーは、ドイツ原産の超大型犬です。身体はがっしりとした筋肉質で、その振る舞いは優雅で堂々としており、さながらライオンのような風格を持っています。
自信にあふれ遊び心をもつレオンベルガーの性格は穏やかで、落ち着きもあり、散歩中など見知らぬ犬に出会っても仲良くできる優しさがあります。また、その賢さからしつけがしやすく、飼い主にも忠実です。無駄吠えもあまりなく、子どもにも優しく愛情をもって接することができるので、ペットとして広く愛されています。
そんなレオンベルガーの歴史は、ドイツ・レオンベルク州のハインリッヒ・エスィヒ市議会議員を中心として始まりました。
エスィヒ氏はレオンベルクのシンボルにもなっている「ライオン」に似た犬を作出しようと考え、1830年代末から1840年代の初めにかけて、白黒の毛並みをしたメスのニューファンドランドと、長毛でオスのセント・バーナードを交配させ、その後にはピレニアン・マウンテン・ドッグをさらに交配させました。
その結果産まれたのが、エスィヒ氏が作出したかった「ライオンに似た犬」だったのです。当時はまだ正式な名称はついていませんでしたが、この犬がレオンベルガーの始まりであったと考えられています。
1846年になると、エスィヒ氏によって「本物のレオンベルガー」と呼ばれる犬が誕生しました。
エスィヒ氏の作り出したレオンベルガーは、ドイツの人気画家達に注目されるようになり、絵のモデルとして起用されるようになりました。その後、レオンベルガーは王族たちに愛され、飼育されるようになったと言われています。
19世紀末になると、レオンベルガーはその牽引能力や見張りの能力が認められ、牧羊犬として普及しました。現在では優秀な家庭犬のみにとどまらず、泳ぎの能力を十分に発揮し、水難救助犬としても活躍しています。
そんなレオンベルガーの人気ですが、AKC(アメリカンケネルクラブ)によると多くの犬種の中で98位となっています。
The Most Popular Dog Breeds of 2023
一方、日本ではその頭数はまだまだ少なく、一般社団法人ジャパンケネルクラブの犬種別登録件数は50頭、134犬種中、第77位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042
サイズ | 超大型犬 |
体高 | 65~80cm |
体重 | 34~50kg |
毛色 | ライオン・イエロー、レッド、レディッシュ・ブラウン、サンド(フォーン、クリーム)、およびそれらの全ての組み合わせ。 常にブラックマスクを持つ。 |
原産地 | ドイツ |
平均寿命 | 8~9歳 |
知能 | 高い |
吠え | 吠えにくい |
レオンベルガーは飼いやすい?
穏やかな性格で飼い主に従順なレオンベルガーは、比較的飼いやすい犬種です。子どもにも優しく接し、遊び相手にもなってくれるため、家族の良き一員となることでしょう。
ただ、身体が非常に大きいため、広い飼育スペースが必要です。十分な広さの飼育スペースを確保できる方におすすめの犬種と言えます。
必要な散歩量はどのくらい?
レオンベルガーはその身体の大きさから、多めの運動が必要です。ただ、激しい運動は必要としません。一日2回、朝晩1〜2時間程度の長時間の散歩を目安にするとよいでしょう。
子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。
賢いですか?
牧羊犬や警察犬として活躍する犬種は、非常に賢いことが多いです。牧羊犬として活躍していた歴史のあるレオンベルガーも、賢い犬種であると言われています。
どんな性格?
レオンベルガーは穏やかで優しい性格をしており、飼い主に忠実です。小さなお子様がいるご家庭も安心して飼育することができるほど、子どもにも愛情深く接することができます。
しつけやすいですか?
その賢さや飼い主への忠実さから、比較的しつけやすい犬種と言えます。しかし、身体が大きく力も強いため、突然思わぬ行動に出た時など、飼い主が犬を制止することのできる力がなければ危険です。事故やケガに繋がらないよう、幼犬の頃から主従関係をはっきりさせ、きちんとしつけるようにしましょう。
吠えやすい?吠えにくい?
レオンベルガーは、堂々とした風貌ではありますが、穏やかな気質のために無駄吠えすることはあまりありません。
抜け毛は多い?少ない?
犬の被毛には以下の2種類あります。
- 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
- 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)
上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。
犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるためダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。
レオンベルガーはダブルコートの犬種で、身体も大きいため、抜け毛は多いと言えるでしょう。
ブラッシングの頻度は?
ふさふさと豊かな被毛が特徴的なレオンベルガーは、週に3回程度を目安に、丁寧にブラッシングしましょう。換毛期になると抜け毛がいつもより増えるため、毎日、それも一日数回に分けてブラッシングすることをおすすめします。
レオンベルガーが罹りやすい病気とは?
レオンベルガーが罹りやすい病気としては主に大型犬が罹りやすい胃捻転、関節、癌などの病気でしょう。
また、白内障なども高齢期になると発症しやすくなります。
胃拡張捻転
大型でよく見られ、命に関わる病気です。
これは胃の中にガスが溜まり、胃が過剰に膨らみ(胃拡張)、同時に捻れ(ねじれ)をおこす病気です。
それによって、胃が膨らむことにより周囲の血管は圧迫されるため、血流が遮断されます。
循環障害や急性ショック症状を引き起こします。
症状としては吐き気を催しますが、胃が捩れているため吐瀉物が出ない状態となります。
よだれを垂らしたり、苦しそうに呼吸をします。
呼吸困難や脈拍の低下などが見られ急速に悪化します。
数時間で死に至る場合もあり早急な処置が必要な病気です。
治療はまずは胃からガスを抜く必要があります。
口からチューブを入れる、もしくは腹部から胃に太い針を刺しガス抜きをします。
また、胃の捻れをととのえたり、予防として胃を体壁に固定する手術などが行われます。
予防法としては一度に大量の食事をさせない、早食いしないにする、高い台で食事をさせる、食後すぐの運動を控えることです。
股関節形成不全
主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
大型犬に多く、レオンベルガーにもよく見られる病気です。
症状としては・・・
- 腰を左右に振りながら歩く
- 足の動きが不自然
- 散歩を嫌がる
- 階段などの段差を嫌がる
・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。
ガン(悪性腫瘍)
大型犬はガンの罹患率は比較的高い傾向がありますが、レオンベルガーも例外ではありません。
特に多いのが血管肉腫(血管内側の細胞に発生したもの)、骨肉腫、肥満細胞腫です。
上記のうち、血管肉腫、骨肉腫は病気の進行が早く完治しずらい病気です。
肥満細胞腫の場合は外科手術によって完治することもありますが、悪性度が高いものは転移や再発する場合があるため、余命は短くなってしまいます。
骨肉腫、肥満細胞腫は体表に腫脹、または歩行不良などで気づくこともありますが、血管肉腫は初期症状があまりなく、元気がなかったり、食欲がないことで気づくことが多いですが、すでに病気が進んでいることが多いです。
治療法は抗がん剤、手術などの外科治療、放射線治療になります。
レオンベルガーのドッグフードの選び方とは?
レオンベルガーのドッグフードの選び方をまとめました。
関節に配慮された食事
大型犬は関節のトラブルを抱えやすい傾向にあります。年齢を重ねるにつれてリスクは大きくなります。
グルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。
また、肥満も関節の負担の大きな要因になりますので、適切な体重管理が必要です。
体重コントロールしやすい食事
レオンベルガーは太りやすい傾向があります。肥満は関節に負担をかけてしまいます。
そのため、型を維持するために良質な動物性タンパク質が多く含まれ、尚且つ低脂質なドッグフードがおすすめです。
皮膚を強く保つ
皮膚を強くと持つことができる必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。皮膚の水分保持を適切に行えるようにすることでバリア機能の効果が期待できます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。
腸内環境を整えて免疫機能の強化
免疫機能は体調を整えたり、ウイルスから体を守ったり、体の損傷を正常に戻す役割があります。
その免疫機能の多くは腸に集まっています。
そのため、腸内環境を維持することで免疫力の向上が期待できます。
乳酸菌、オリゴ糖などが含まれるドッグフードがおすすめです。
アレルギーケアに新奇タンパク質&グレインフリー
新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。
大量のドッグフードが必要なので価格も重要
大型犬のため、ドッグフードの消費量も多くなります。
大きさやドッグフードのカロリーにもよりますが、月に20kg近くのドッグフードが必要になるため、続けられる価格であるかどうかを考える必要があります。
サイズは中粒がおすすめ
まずは中型犬用の中粒サイズにしましょう。
愛犬の好みもありますので様子を見ながら最適なサイズを見極めましょう。
レオンベルガーにオススメのドッグフードとは?
レオンベルガーにオススメのドッグフードを選びました。
HEKAグレインフリードッグフード サーモン
低価格ながらも穀物類不使用のHEKAグレインフリードッグフード サーモンです。
高タンパク・低脂質で体重コントロールしやすい
一般的なドッグフードの脂質は14%前後が多いのですがHEKAグレインフリードッグフード サーモンは8.5%と、とても低脂質です。また、筋肉量の維持に大切なタンパク質もしっかり含まれています。炭水化物の量は開示されていませんが穀物類不使用なため、一般的なフードより炭水化物は少ないと想定されるため、筋力を維持しながら、体重のコントロールもしやすいフードと言えるでしょう。
アレルギーの原因になりにくい魚が主原料
HEKAグレインフリードッグフード サーモンは動物性タンパク質はサーモン、トラウトを主体としているため、いずれも低アレルゲンでアレルギーの原因になりにくい原材料構成です。
10kgの大容量パックはコスパ抜群
Amzonで販売しているHEKAグレインフリードッグフード サーモンは1.8kgのパッケージの場合は3,480円(1933円/kg)ですが10kgの場合は11,980円(1,198円/kg)まで金額が下がります。
原材料の品質などを考えるとコスト抜群と言えるでしょう。
Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米 13.5kg
ニュートロは自然素材、栄養バランス、品質、美味しさにこだわっている、2026年に100周年を迎える大手ドッグフードメーカーです。
豊富なラインナップの中でもおすすめはラム&玄米です。
低価格&大容量パッケージ
ナチュラルチョイスは2kg、4kg、7.5kg、13.5kgと豊富なパッケージが用意されています。
amazonの場合だと2kgのパッケージは1,500円/kgを超えてしまいますが、13.5kgのパッケージになってくると1,100円/kgほどまで価格が下がってきます。フードの内容もよく、コスパ抜群のドッグフードです。
低アレルギー原材料
Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米は、第一主原料にアレルゲンになりづらい、ラム肉を使用しています。
玄米やオートミールなどがバランスよく含まれていて、消化吸収に配慮されています。
皮膚の健康維持
ラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。
また原材料の亜麻仁はオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)とオメガ6脂肪酸をバランスよく含むため、健康な皮膚の維持と美しい被毛を作り出すことに適しています。
関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン
関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
大型犬に多い関節の悩みには最適です。
レオンベルガーの1ヶ月の食事代は?
レオンベルガーの1ヶ月の食事代は34,000円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。
ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg ドッグフードのカロリー = 350kcal 犬の体重 = 45kg(標準体型) 犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み) |
1日に必要なカロリーは1946kcal、1日に必要なドッグフードは556g(月16.6kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。
※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。