犬暮らし

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バーニーズ・マウンテン・ドッグは飼いやすい?特徴や賢さ、罹りやすい病気などを徹底解説

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今回はバーニーズ・マウンテン・ドッグの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、罹りやすい病気、月の食事代などについてまとめました。

バーニーズ・マウンテン・ドッグの特徴とは?

バーニーズ・マウンテン・ドッグはスイスアルプスが原産地の超大型犬です。
成犬になると40kg以上の超大型犬と言われる大きさまで成長します。
古くから農家で飼われ、家畜を追い立てたり荷物を運ぶ仕事をしてきました。
そのためとても活発で走り回ったり遊ぶことが大好きで、食欲旺盛な犬種です。
過去には絶滅寸前まで減少したこともありましたが、スイスの愛好家によって繁殖に成功し、同国の多くの家庭でバーニーズ・マウンテン・ドッグが飼われています。
日本でもとても人気で40kgを超える超大型犬の中での飼育頭数はトップクラスとなっており、一般社団法人ジャパンケネルクラブの犬種別登録件数は1145頭で134犬種中、第29位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042

サイズ 大型犬
体高 59~70㎝
体重 40~44㎏
毛色 黒・白・タンの混色
原産地 スイスアルプス
平均寿命 7~10歳
知能 とても賢い
吠え 吠えにくい

バーニーズ・マウンテン・ドッグは飼いやすい?

超大型犬の中では飼いやすいが全犬種で考えると飼いにくい。
飼いにくい理由は体の大きさのみで、とても温厚で従順で賢い犬種です。

必要な散歩量はどのくらい?

散歩の時間は2回に分けて合計120分の散歩が必要です。
激しい運動は関節や骨に大きな負担がかかるため注意が必要です。
子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。

賢いですか?

古くから牧畜犬として活躍し牛を追い立て群れをコントロールする、肉食動物から家畜を守る、荷車を引っ張るなど多くの仕事をこなすマルチタスクなとても賢い犬種です。
コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによるとバーニーズ・マウンテン・ドッグは141犬種の中で27位となっています。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。

どんな性格?

とても穏やかで家族への愛情が深い犬種で子供のお守りもうまくこなすことが多いです。
海外ではその気質からジェントル・ジャイアント(優しい巨人)と言われたりすることもあります。
また、忍耐強さも持ち合わせているため、家庭犬としてはとても適した犬種です。

しつけやすいですか?

温厚でとても賢いため、とてもしつけやすいでしょう。

吠えやすい?吠えにくい?

とても温厚で吠えにくい犬種です。
ただ、番犬としても活躍していました警戒心が高く縄張り(家)の変化には敏感で、状況を判断し威嚇的に吠えることがあります。
子犬の時から散歩などを通して他の犬や人間とコミュニケーションを取らせるなどの社会化を行うといいでしょう。

抜け毛は多い?少ない?

犬の被毛には以下の2種類あります。

  • 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
  • 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。
犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるためダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。
バーニーズ・マウンテン・ドッグは分厚いアンダーコートを持つので抜け毛が多い犬種です。
また、体の大きさに比例して皮膚の面積が広くなるため、中型犬、小型犬と比べるととても多く抜けると感じるでしょう。
抜け毛は1年を通してありますが換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)は特に抜けます。

ブラッシングの頻度は?

基本的に毎日必要です。
換毛期の春(5〜7月)と秋(9〜11月)は特にこまめに行いましょう。

寒さに強い犬種

とても豊かな被毛を保つためとても寒さに強い犬種です。
ただ、暑さにはとても弱いため夏場の温度管理はとても注意が必要です。

とても短い寿命

バーニーズ・マウンテン・ドッグの寿命は多くの犬種の中でもとても短く7〜10年とされています。
一般的に大型犬や超大型犬は小型犬に比べると成長と老化のスピードが早いこと、また、超大型犬は命に関わる病気を患いやすいことにもあります。

バーニーズ・マウンテン・ドッグが罹りやすい病気とは?

バーニーズ・マウンテン・ドッグが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

ガン(悪性腫瘍)

バーニーズ・マウンテン・ドッグはガンの罹患率が高い傾向があります。
特に多いのが血管肉腫、肥満細胞腫です。
上記のうち、血管肉腫は病気の進行が早く完治しずらい病気です。
血管肉腫は初期症状があまりなく、元気がなかったり、食欲がないことで気づくことが多いですが、すでに病気が進んでいることが多いです。
肥満細胞腫の場合は外科手術によって完治することもありますが、悪性度が高いものは転移や再発する場合があるため、余命は短くなってしまいます。
治療法は抗がん剤、手術などの外科治療、放射線治療になります。

胃拡張捻転

大型でよく見られ、命に関わる病気です。
これは胃の中にガスが溜まり、胃が過剰に膨らみ(胃拡張)、同時に捻れ(ねじれ)をおこす病気です。
それによって、胃が膨らむことにより周囲の血管は圧迫されるため、血流が遮断されます。
循環障害や急性ショック症状を引き起こします。
症状としては吐き気を催しますが、胃が捩れているため吐瀉物が出ない状態となります。
よだれを垂らしたり、苦しそうに呼吸をします。
呼吸困難や脈拍の低下などが見られ急速に悪化します。
数時間で死に至る場合もあり早急な処置が必要な病気です。
治療はまずは胃からガスを抜く必要があります。
口からチューブを入れる、もしくは腹部から胃に太い針を刺しガス抜きをします。
また、胃の捻れをととのえたり、予防として胃を体壁に固定する手術などが行われます。
予防法としては一度に大量の食事をさせない、早食いしないにする、高い台で食事をさせる、食後すぐの運動を控えることです。

股関節形成不全

主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
症状としては・・・

  • 腰を左右に振りながら歩く
  • 足の動きが不自然
  • 散歩を嫌がる
  • 階段などの段差を嫌がる

・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。

フォン・ヴィレブランド病

先天性の血液の病気で遺伝的な要因によって発症します。
血液に含まれるフォン・ヴィレブランド因子の作られる量が少ないことや、壊れてしまっていることで血がかたまらず、怪我をすると出血が止まらなくなる病気です。
基本的には軽度であれば無症状ですが怪我をした際には出血は止まりずらいです。
さらに重度の場合には、失血や貧血によって死亡するケースもあります。
治療法は、出血が止まらない場合は投薬によってフォン・ヴィレブランド因子を補い止血します。
日々の生活で怪我をしないように過ごす必要があります。

進行性網膜萎縮

進行性網膜萎縮と言われる病気に罹りやすい傾向があります。
失明につながる遺伝性の目の病気です。
網膜は目に映った風景を視神経から脳に伝達する役割を担っています。
進行性網膜萎縮、この網膜が萎縮していく病気です。
初期症状として暗い場所での視力低下が現れます。
夕方〜夜間の散歩で鼻でさ探るように歩いたり、ものにぶつかったり、段差につまずいたりといった異変があります。
症状が進行すると日中でも見えづらくなります。
失明まで至ると白内障を発症します。
この病気はゆっくり進行する傾向がありますが、犬によっては早く進行する場合もあります。
予防法、治療法ともにありませんが命に関わる病気ではありません。
犬は臭覚、聴覚が発達していますので段々と環境に慣らせていくことができます。
目がしっかり見える段階から部屋の環境を整え、それ以降はできるだけ配置を変えない、触る前には優しく声をかける、静かな生活を心がける、ぶつかりそうになったら声をかけるなどの配慮をすることで愛犬も安心して暮らせます。

バーニーズ・マウンテン・ドッグのドッグフードの選び方とは?

バーニーズ・マウンテン・ドッグのドッグフードの選び方をまとめました。

胃拡張捻転にプロバイオティクス

腸内環境を整えて免疫機能の強化してくれる乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスは胃の健康にも関わっているとされています。
免疫機能は体調を整えたり、ウイルスから体を守ったり、体の損傷を正常に戻す役割があります。

関節の健康維持

超大型のバーニーズ・マウンテン・ドッグは関節のトラブルが多いため関節の健康維持に配慮されたフードがおすすめです。
グルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。

皮膚を強く保つ

泳ぎに適した被毛は皮脂を多く含み、湿気がこもりやすいため皮膚炎を起こしやすい傾向があります。
皮膚を強く保つ原材料がバランスよく含まれるドッグフードがおすすめです。
必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6は皮膚の水分保持を助けてくれます。
皮膚の水分保持を適切に行えるようにすることでバリア機能の効果が期待できます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。

アレルギーケアに新奇タンパク質&グレインフリー

新奇タンパク質は愛犬が今までに食べたことがないタンパク質のことで免疫の過剰反応によるアレルギー反応がでづらいといった特徴があります。具体的な食材としては鹿肉、ラム肉、魚、カンガルー、ウサギなどです。

大量のドッグフードが必要なので価格も重要

大型犬のため、ドッグフードの消費量も多くなります。
大きさやドッグフードのカロリーにもよりますが、月に20kg程度のドッグフードが必要になるため、続けられる価格であるかどうかを考える必要があります。

サイズは中粒(普通)〜がおすすめ

まずは中粒サイズにしましょう。
愛犬の好みもありますので様子を見ながら最適なサイズを見極めましょう。

バーニーズ・マウンテン・ドッグにオススメのドッグフードとは?

バーニーズ・マウンテン・ドッグにオススメのドッグフードを選びました。

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米 13.5kg

ニュートロは自然素材、栄養バランス、品質、美味しさにこだわっている、2026年に100周年を迎える大手ドッグフードメーカーです。
豊富なラインナップの中でもおすすめはラム&玄米です。

商品名おすすめ度価格(1kg)ショップ
ナチュラルチョイス「ラム&玄米・ 中型~大型・成犬用」
41368
(Amazon調べ2024.06.01)
低価格&大容量パッケージ

ナチュラルチョイスは2kg、4kg、7.5kg、13.5kgと豊富なパッケージが用意されています。
amazonの場合だと2kgのパッケージは1,500円/kgを超えてしまいますが、13.5kgのパッケージになってくると1,100円/kgほどまで価格が下がってきます。フードの内容もよく、コスパ抜群のドッグフードです。

低アレルギー原材料

Nutro ナチュラルチョイス ラム&玄米は、第一主原料にアレルゲンになりづらい、ラム肉を使用しています。
玄米やオートミールなどがバランスよく含まれていて、消化吸収に配慮されています。

皮膚の健康維持

ラム肉はビタミンB12、亜鉛などが含まれます。
ビタミンB12には細胞分裂を促進し、肌の新陳代謝を改善する働きがあります。
亜鉛はタンパク質の合成に関わり不足すると皮膚炎などのトラブルが起きやすくなります。
また原材料の亜麻仁はオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)とオメガ6脂肪酸をバランスよく含むため、バーニーズ・マウンテン・ドッグのゴージャスな被毛を美しく維持することに適しています。

関節のケアにグルコサミンとコンドロイチン

関節軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンが含まれています。
バーニーズ・マウンテン・ドッグの重い体を支えるために最適な成分です。

タンパク質量は控えめ

低価格なナチュラルチョイスですがタンパク質の量は少し控えめです。
活動量が多いようであれば価格は上がってきますがたんぱく質量をもっと多く含むものを検討しましょう。

バーニーズ・マウンテン・ドッグの1ヶ月の食事代は?

バーニーズ・マウンテン・ドッグの1ヶ月の食事代は30,400円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg
ドッグフードのカロリー = 350kcal
犬の体重 = 40kg(標準体型)
犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは1781kcal、1日に必要なドッグフードは509g(月15.2kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。

ドッグフードの評価一覧