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ハバニーズは飼いやすい?特徴や賢さ、罹りやすい病気などを徹底解説

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今回はハバニーズの特徴、飼いやすさ、散歩の量や頻度、賢さ、性格などについてまとめました。

ハバニーズの特徴とは?

ハバニーズは、ふわふわとして絹のように柔らかな被毛、垂れた耳、そして愛らしく優しげな表情が魅力的なキューバ原産の犬種です。

その性格は社交的で人懐っこく、とても穏やかです。朗らかで愛想もよく、子供が好きで、飽きることなく活発に遊びます。飼い主に対して非常に愛情深く接し、家族と共にいることを好む一面もあります。

また、賢くてトレーニングの覚えが良いのが特徴で、無駄吠えも少なく、必要とする運動量も多くはありません。そのため「都会の犬」、つまり都会でも飼いやすい犬種と言われています。

魅力的な愛らしさで人々を虜にする一方で、その愛らしさが甘やかされる原因になってしまうこともあるハバニーズ。時折、抱っこしたままお散歩を終わらせてしまう飼い主も見受けられますが、正しい訓練と適切な運動時間の確保はハバニーズにとって大切なことですので注意しましょう。

ハバニーズの歴史ですが、16世紀にスペイン人がキューバに持ち込んだビション・タイプの小型犬がルーツであると考えられています。

古くは愛玩犬として貴族などの裕福な人々に飼われていましたが、1959年、キューバ革命が起きると、キューバ国内でのハバニーズの頭数は激減。キューバ・ハバナ元来の血統は完全に途絶えたかのように思われました。しかし、実際にはキューバ国内に残った数少ないハバニーズが密かに国外へと持ち出され、その子孫がアメリカで存続していったと考えられています。

そういった事情もあってか、現在、ハバニーズはキューバ国内よりもアメリカで飼われていることの方が多く、AKC(アメリカンケネルクラブ)によると200犬種中第25位となっています。
参考:The Most Popular Dog Breeds of 2023

また、日本ではハバニーズのブリーダーがとても少ないのが現状で、国内の頭数はあまり多くありません。一般社団法人ジャパンケネルクラブの犬種別登録件数は63頭、134犬種中、第71位となっています。
参考:https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/24042

サイズ 小型犬
体高 23~28cm
体重 3~6kg
毛色 ホワイト、クリーム、ブラック、タバコブラウンなど
またそのパーティーカラーやトライカラー
原産地 キューバ
平均寿命 14~16歳
知能 高い(研究結果では中~低い)
吠え 吠えにくい

ハバニーズは飼いやすい?

ハバニーズは愛情深く人懐っこい性格で、個体差はあるようですが比較的聡明な犬種です。そのため初心者でもとても飼いやすいとされています。基本的に穏やかな子が多いため、小さなお子様や高齢者のいるご家庭でも安心して飼育できます。

飼い主への愛情がとても深いハバニーズは、長く一人ぼっちにされることが繰り返されると不安になり、内向的な性格になってしまうことも。そのため、ハバニーズの飼育には在宅時間の長い方が向いていると言えるでしょう。仕事などで不在がちな場合には、子犬の頃から訓練を行い、飼い主と離れることに慣れさせる必要があります。

必要な散歩量はどのくらい?

室内犬として育てられることが多いハバニーズは、つい甘やかしてあげたくなるほどの可愛さですが、ハバニーズのためにも散歩時に抱っこしたままにするなどはやめましょう。元々多くの運動量を必要としない犬種のため、1日1回、30分程度は散歩させてあげるのが理想的です。

子犬(成長期)の場合は激しい運動をすると発達中の関節を痛めてしまうことがありますので、距離や時間の調整、柔らかい芝生を歩かせるなど気を配る必要があります。
おおよそ12〜18ヶ月で体は成長が完了しますのでそれまでは愛犬の様子を見ながら適切な散歩量、強度を見極めましょう。

賢いですか?

コロンビア大学の博士号を取得したスタンリー・コレン氏が発表した研究結果である犬の知能ランクによると141犬種の中で89位となっています。しかし、知的であると言われることも多く、個体差のある可能性もあります。
詳しくは「賢い犬ランキング、総勢141犬種を紹介!犬の知能テスト方法も紹介します!」をご覧ください。

どんな性格?

ハバニーズは人懐っこく、マイペースな性格と言われています。飼い主への愛情が深く、家族と一緒に過ごす時間が何より大好きな犬種です。時には自分で考えたゲームで飼い主と一緒に遊び、楽しませてくれることも。

また、穏やかな性格の子が多く、犬に接するのに慣れていない方でも飼いやすいと言えます。

しつけやすいですか?

ハバニーズは聡明で教えに対してのみ込みが早く、しつけのしやすい子が多いです。
気をつけなければならないのは、飼い主への深い愛情と知能の高さから、飼い主の感情にとても敏感であるということです。叱るしつけは避け、たくさん褒めてあげるポジティブなしつけで信頼関係を築くようにしましょう。

吠えやすい?吠えにくい?

ハバニーズはその穏やかでマイペースな性格からか、無駄吠えが少ないと言われています。その吠えにくさから「シティ・ドッグ」、つまり都会でも飼いやすい犬だと言われるほどです。

抜け毛は多い?少ない?

犬の被毛には以下の2種類あります。

  • 皮膚を守るための太くて硬い毛質のオーバーコート(上毛)
  • 体の皮膚に近い側にある綿毛のような体温調節を司るアンダーコート(下毛)

上記の二つを持つ犬をダブルコート、アンダーコートのない犬がシングルコートと呼ばれます。犬の抜け毛は主にアンダーコートが抜けるため、ダブルコートの犬種は抜け毛が多い犬種になります。

ハバニーズはダブルコートの犬種ですが、アンダーコート(下毛)が薄めなため、他のダブルコートの犬種に比べて抜け毛の量は少ないと言えるでしょう。

ブラッシングの頻度は?

ハバニーズの特徴の一つにふわふわとした柔らかな被毛が挙げられますが、その特徴から毛玉になりやすいと言われています。できるだけ毎日ブラッシングをしてあげると良いでしょう。

ハバニーズが罹りやすい病気とは?

ハバニーズが罹りやすい病気には以下のようなものがあります。

レッグ・カルべ・ペルテス(大腿骨頭無菌性壊死病)

レッグ・カルべ・ペルテスは股関節を形成する後ろ足の大腿骨の骨頭部分(先端)への十分な血液が供給できなくなり骨頭部分が壊死していく病気です。
血液供給ができなくなる理由はわかっておらずホルモン、遺伝的因子などが原因ではないかと言われています。
〜12ヶ月までの成長期に多く見られます。

後ろ足を引き摺るように歩いたりすることで飼い主が気がづくことが多いです。
大腿骨、骨頭部分の壊死が進むと患部に骨折などが起きます。
痛みは鎮痛剤を使用しますが、一度、壊死した部分は再生することはないため、壊死した骨頭部分を切除する外科手術が必要になります。

白内障

目の表面に白い膜が張ったように眼球が白く濁る病気です。
視力の低下、最悪の場合は失明することもあります。
加齢、代謝、外傷などが要因となる場合と、遺伝的な要因となる場合があります。
年齢と共に発症しやすい病気ですが、遺伝的な要因の場合は若いうちから起こります。
治療法は基本的には外科手術となり、白い濁りの原因である水晶体を取り除きます。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼、通称パテラと言います。
小型犬に多い病気で、膝の皿が外れてしまう(脱臼)病気です。
原因は主に遺伝によるものですが、外傷が原因になる場合もあります。
症状としては・・・

  • 足を気にしている様子
  • 歩き方に違和感がある
  • 後ろ足が上がらない
  • スキップするように歩く

といったものがあります。
また、パキッと音が鳴ったり、目視で変形している様子が見られることもあります。
この病気はグレードによって分かれています。

グレード I

手で膝を伸ばすと外れるが、手を離すと元の位置に戻る。
基本的に無症状の状態が多い。

グレード II

膝を曲げたり、伸ばしたりすると外れる、また、手で戻してあげないと元の位置に戻りません。
スキップしたり、足を気にしたりなど症状が出てきます。

グレード III

継続的に脱臼していて、手で戻すことができるが、手を離すと自然に外れる。
グレードIIIより先は歩行時に継続的に姿勢などに異常が出てきます。

グレード IV

継続的に脱臼していて、手で戻すこともできない

治療法は投薬や体重管理、外科手術になります。

股関節形成不全

主に遺伝性の疾患で、股関節を形成している骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と、大腿骨の噛み合わせが悪くなる病気です。
症状としては・・・

  • 腰を左右に振りながら歩く
  • 足の動きが不自然
  • 散歩を嫌がる
  • 階段などの段差を嫌がる

・・・などがあります。
治療法は基本的には体重管理、抗炎症薬や鎮痛剤やサプリメントなどの投薬、レーザー療法などの保存療法を行います。
保存療法で改善が見られない場合は手術などの外科的治療となります。

ハバニーズのドッグフードの選び方とは?

ハバニーズのドッグフードの選び方をまとめました。

関節の健康維持

ハバニーズの罹りやすい病気として関節に関するものがあります。
そのためグルコサミンやコンドロイチンなどの関節に効果のある成分を含むドッグフードを選びましょう。
具体的には原材料に緑イ貝などが含まれるドッグフードがオススメです。

肥満防止

高タンパク・低脂肪・低コレステロールな主原料を使用したドッグフードがおすすめです。
また、新奇タンパク質と言われるアレルゲンになりづらいものだとさらに◎です。
具体的にはカンガルー、ラム肉、うさぎ肉、鹿肉、魚などの動物性原材料が主原料となっているものです。

皮膚に健康と美しい被毛の維持

必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6が適度に含まれるフードがおすすめです。
これらの必須脂肪酸は皮膚の水分保持を助けてくれます。
また、天然由来の亜鉛やビタミンEなどもおすすめです。
亜鉛は被毛を構成するタンパク質であるケラチンの生成を助けます。
ビタミンEは強力な抗酸化作用があります。
これらの栄養素は皮膚に健康と美しい被毛を維持するために一役買ってくれます。

腸内環境改善、整腸作用のある成分

皮膚の健康には腸内環境の改善も不可欠。
乳酸菌、オリゴ糖、イヌリンなどの原材料が含まれるものがおすすめです。

小粒〜がおすすめ

小型犬ですのでまずは小粒サイズにしましょう。愛犬の好みもありますので様子を見ながら最適なサイズを見極めましょう。

ハバニーズにオススメのドッグフードとは?

ハバニーズの罹りやすい病気などを参考にドッグフードを選びました。

yum yum yum!(ヤムヤムヤム)

ヤムヤムヤムドッグフードは国産のドッグフードで品質の高い原材料を使用しています。
主原料に使われるチキンは九州産の若鶏生肉のみ、マグロは静岡で水揚げ、タラは北海道産となっています。
馬肉は人間用の食用肉としてカナダやアルゼンチン、ポーランド等から輸入していますが赤身のみで品質が保証されたものを使用しています。

商品名おすすめ度価格(1kg)ショップ
ヤムヤムヤム 「ドライ」「マグロ」「全犬種」
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低脂質フード

粗脂肪8.5%と、低脂質なフードで、運動量が少なくなりやすい、ハバニーズにはとてもおすすめです。

低アレルギー原材料

第一主原料はマグロと馬肉で共に低アレルギーの原材料です。
ただ、マグロには豚脂、卵黄パウダーが、馬肉には卵黄パウダーが含まれます。
基本的にアレルギーはタンパク質に反応しますので豚脂はタンパクが検出されないレベルで生成されている場合が多いためアレルギー反応は出ずらいです。
卵黄パウダーについても、アレルギーのでやすい白身は含まないためこちらも低アレルギーです。

マグロの特徴

マグロはオメガ3系脂肪酸のDHAやEPAを多く含み抗炎症作用とアレルギー改善、皮膚炎の改善、免疫力のアップなどが期待できます。また、皮膚や被毛を美しく保ちます。

馬肉の特徴

馬肉にはビタミンA、ビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンAは美しい皮膚や被毛の維持に効果があります。ビタミンEは強力な抗酸化作用があり、皮膚や血管の老化を防止する作用と免疫力の効果が期待できます。馬肉与えることによって涙やけ、毛並みが改善されたという口コミが多くあります。

ハバニーズの1ヶ月の食事代は?

ハバニーズの1ヶ月の食事代は5,400円程度が目安です。
以下の条件で想定しました。

ドッグフードの価格 = 2,000円/1kg
ドッグフードのカロリー = 350kcal
犬の体重 = 4kg(標準体型)
犬の年齢 = 5歳(避妊・去勢済み)

1日に必要なカロリーは317kcal、1日に必要なドッグフードは91g(月2.7kg)です。
必要なドッグフードの量は自動計算で簡単に確認できます。

※上記はあくまで参考値になり、ドッグフードの価格、おやつ、トッピングなどで変動します。

ドッグフードの評価一覧